【Penが薦める今月の3本】小型化がジェンダーレスな新境地を切り拓く!「ケース径36mmのスポーツウォッチ」のおすすめ

  • 写真:渡邉宏基
  • 文:並木浩一

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TAG HEUER [タグ・ホイヤー]/ アクアレーサー プロフェッショナル 300

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ROLEX[ロレックス]/オイスター パーペチュアル エクスプローラー。ケース径が36㎜に“回帰”した、ロレックスの人気モデル。2010年に39㎜径へとサイズアップする以前は、1953年の初代から受け継ぐ36㎜が伝統的なサイズであった。この新作では、耐磁性や耐衝撃性に優れる最新の自社製ムーブメント“Cal.3230”を搭載し、パワーリザーブも約70時間へと進化。さらに、前モデルでは6時位置にあった「EXPLORER」の文字も12時側に再配置されるなど、ファン心を揺さぶる仕掛けも。自動巻き、オイスタースチール、ケース径36㎜、100m防水。¥676,500/日本ロレックス TEL:03-3216-5671

2021年は「サイズの常識が切り替わった年」として記録していいようだ。レトロな復刻モデルの人気から、近年は腕時計のダウンサイジングが進んでいたが、その動きが今年は決定的になった。しかも新定番のケース径は、大方の予想よりも小さい「36㎜」だ。

象徴的なモデルがロレックスの「エクスプローラー」。従来のモデルから3㎜小さくなり、36㎜サイズの主役に躍り出た。たった3㎜と侮るなかれ。爪の長さと同様、多くの視線が行き交う手元でこの差は大きい。36㎜径のケースは、1953年に発表された初代のオリジナルサイズだが、レトロ感を想起させるというよりは、明らかに新時代の幕開けを予感させる。

タグ・ホイヤーからは人気のダイバーズ、「アクアレーサー」の新作が登場。300m防水などプロ仕様のスペックはそのままに、36㎜径も加わった。ショパールは端正でスポーティな「アルパイン イーグル」を2サイズで展開中。36㎜のスモールは男女兼用なブレス一体型の美しいデザインだ。

そう、本来スポーツウォッチといえば、たくましさの象徴であり、タフな“男の腕時計”としてオーバー40㎜が常だった。ドレスウォッチやレディス向けと見なされてきた「36㎜」でのスポーツウォッチの登場は、ジェンダーの枠組みにとらわれない新境地を切り拓くものになるだろう。

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TAG HEUER[タグ・ホイヤー]/アクアレーサー プロフェッショナル 300。43㎜径との二枚看板で登場した36㎜径の新しい「アクアレーサー」は、ウェーブ模様が美しいラッカー仕上げの文字盤が特徴。ベゼルは耐傷性に優れるセラミック製で、6時位置には日付を拡大するサイクロップレンズを風防の内側に装着。防水性能などハイスペックは共有しながら、巧みにサイズダウンした。自動巻き、SS、ケース径36㎜、パワーリザーブ約38時間、300m防水。¥335,500/LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパン タグ・ホイヤー TEL:03-5635-7054

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CHOPARD[ショパール]/アルパイン イーグル スモール。41㎜のラージモデルとともに2019年に登場。COSC認定の自社製ムーブメントを搭載し、ケース素材には一般のステンレススチールに比べ50%高い硬度を誇る「ショパール ルーセント スティール A223」を採用。文字盤にはワシの目の虹彩をイメージしたサンバースト装飾とローマ数字を纏い、上品な印象を添える。自動巻き、SS、ケース径36㎜、パワーリザーブ約42時間、シースルーバック、100m防水。¥1,232,000/ショパール ジャパン プレス TEL:03-5524-8922

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