本物は宿命的に本物を呼ぶ。そこに理屈など必要ない。写真家・操上和美が切り取る、リアルな愛用者5人の肖像。
一度虜になってしまうと、 その魔力からは逃れられない。
-Tadanori Yokoo-
クロムハーツのデザイナーであるリチャ ード・スタークと横尾忠則の出会いは1996 年。互いのクリエイションを最大限尊敬し合う仲だ。「リチャードは常になにかを考えていて、会話の中から作品を生み出す。それはマジカルな才能だ。だから一度クロムハーツの虜になるとその魔力から逃れられないのだと思う。その魅力をひと言で表すならば『徹底した自己愛に似た、自作への愛』だろう」
カットソー、中に着たTシャツ、ベルト、パンツ、サングラスはすべてクロムハーツで本人私物。
その存在自体が魅力的。 理由なんて必要ないんです。
-ZORN-
「格好いいから」。クロムハーツを身に着ける理由をそう即答するゾーン。少年時代から憧れ続け、いまも魅力は変わらな い。「どこか鈍く重厚でソリッド。存在そのものに惹かれます。お洒落に格好よく身に着けることに興味はありません。どう見られるかを気にする人にクロムハーツは似合わないと僕は思うから。自分の“スタイル”をもつ人こそ、似合うものなんだと思う」
ネックチェーン、ペンダント、セーフティピン、リング、ブレスレット、ピアスはすべてクロムハーツで本人私物。
比較する対象すらない。まさに「本物」だと思う。
-Keijiro Komori-
「本物だけを身の回りにおいておきたい」。それは感性を研ぎ澄ませるために、デザイナーにとって必要な作業。小森啓二郎にとってクロムハーツのプロダクトは、その最たるもののひとつだ。「素材もつくりも最高峰。説明不要の存在感がありながら、プロダクトの物語を知ることでまた魅力が深まる。他に比較の対象になるものすらない。突き抜けた本物とはこういうこと なのだと思います」
バッグ、ウォレットチェーンはすべてクロムハーツで本人私物。
唯一無二の“世界観”に ワクワクさせられる。
-Takeshi Mori-
「素材もつくりももちろん素晴らしいと思 うのですが、僕がなによりもスゴいと感じるのはその世界観。これだけは絶対に真似できないものだと思う」。理屈で説明することが難しい、いわばアートの領域だ。「プロダクトも店もスタッフも、とにかくすべてが格好よくて、絶対的にブレないその世界に触れているだけで感性が刺激されて気分が高揚する。そういう意味で、唯一無二のブランドなんだと思います」
レザーシャツ、バッグ、財布、クイッククリップはすべてクロムハーツで本人私物。
活かし方はユーザー次第、 まさに比類なきブランド。
-Osamu Shigematsu-
「僕は基本的にジャケットを軸としたビジネススタイルにクロムハーツを合わせています。それがサマになるのはクロムハ ーツくらい」。ベルトのバックルとダイヤ入りリングはシルバーではなく、プラチナでパーソナルオーダーしたもの。いまは既製品でもプラチナの展開はあるが当時は希少な代物だった。「圧倒的な世界観がありながら実は間口も懐も深い。ユーザーが自分の価値観で楽しめるのも凄さだと思う」
レザーベスト、ベルト、リング、ステッキはすべてクロムハーツで本人私物。
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※こちらはPen 2021年7月号「コーヒーとグリーン、ときどきポッドキャスト」特集よりPen編集部が再編集した記事です。
問い合わせ先/クロムハーツ トーキョー TEL:03-5766-1081