奥田民生が選ぶ、井上陽水楽曲のMY BEST 3──カバーしてくれた僕の曲は、もう陽水さんのものになっていた。

  • 文:丹野未雪

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1位.カナリア (『LION & PELICAN』収録)

2位.リバーサイド ホテル (『LION & PELICAN』収録)

3位.カンドレ・マンドレ シングル(「カンドレ・マンドレ」収録)


奥田民生さんの「雪が降る町」の歌詞に 感心した井上陽水が手紙を送ったことから交友が始まったというふたり。奥田さんが陽水の曲と出合ったのは小学生の頃だった。

「年上の知り合いがギターで歌っていて、陽水の曲なんだよ、と。陽水さんに初めて会ったのは、ラジオ番組に呼んでもらった時。デカイ人だなと思いました(笑)」 

小泉今日子への楽曲提供で初めてタッグを組んだふたりはPUFFYのデビュー曲「アジアの純真」などで共作を重ね、1997 年に井上陽水奥田民生のユニットを結成。「ありがとう」含むシングル2枚、アルバム2枚をリリースし、話題を呼んだ。

「一緒に曲をつくった時は、陽水さんから多くのことを学びました。レコーディング中の思い出ですか?スタジオで麻雀をしていると隣に鹿がいたことですかね(笑)」

互いのトリビュート・アルバムでカバーの交歓をしており、奥田さんは2004年『YOSUI TRIBUTE』で「リバーサイド ホテル」を、陽水は2007年『奥田民生・カバーズ』で「The STANDARD」を歌った。

「好きな曲だったので歌うタイミングを待っていました。逆に陽水さんが歌った僕の曲は、自分のものではないなと感じました」

奥田民生●1965年、広島県生まれ。87年にユニコーンでデビュー。93年に解散するも2009年より再始動。ソロ活動は1994年から本格的に開始し、昨年25周年を迎えた。プロデューサーとしてPUFFYや木村カエラを手がけた。

こちらの記事は、Pen 2020年5月1・15日合併号「【完全保存版】井上陽水が聴きたくて。」特集からの抜粋です。