今年は、自宅や知人宅でとことん寛ぎながら杯を重ねる、“家飲み”の魅力を追求してみては? 東京・恵比寿の人気日本酒バー「GEM by moto」の店主で、日本酒のエキスパートとして幅広く活躍する千葉麻里絵さんが、いつもの家飲みをさらに盛り上げる、お薦めの日本酒を5本セレクト。いずれも、千葉さんがお薦めの日本酒オンラインショップ「IMADEYA ONLINE STORE」で購入でき、しかも手軽に用意できてベストマッチのおつまみレシピ付き。ぜひお試しを!
1.「仙禽 オーガニックナチュール」――桃のような果実感が、甘いコーンや爽やかなミントと相性抜群。
2.「山形正宗 生もと純米酒 1898 赤磐雄町」――お燗にして黒コショウ×メンマと合わせたい。
3.「満寿泉 オーク樽熟成貴譲酒」――蜜のような味わいと‟ごはんですよ!”との妙味。
4.「陸奥八仙 Mixseed Series しゅわわっ-Tart Rosé-」――軽快な微発泡はプリングルズの定番の味と。
5.「木戸泉 アフス オリジナルタンクいまでやPB」――濃厚な酸味とマッチするのはなんとピザポテト!
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「仙禽 オーガニックナチュール」――桃のような果実感が、甘いコーンや爽やかなミントと相性抜群。
原料米を仕込み水と同じ水脈上にある田んぼで収穫するなど、ワインのようにテロワールを重視。そんな蔵元が無農薬米を使い、その米をできるだけ磨かず、酵母無添加・木桶仕込み・生酛酒母など酒造りの原点といえる製法で生み出したのが、こちらの一本だ。
大切にしたのは、温故知新。その味わいについて、「食べ頃の桃のようなジューシーでトロっとした果実感があり、奥にかすかな心地よい渋みを残します。懐の深いお酒なんです」と千葉さん。「お燗にしてやわらかな酸味を引き上げ、ダラダラ飲むのもお薦め。チェイサーは水だけでなく、ほうじ茶やジャスミン茶もgood!ですよ」。考案してくれたおつまみは、コーンとミントのバター炒め。「このお酒はミントとの相性が抜群。そこがポイントです」
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「山形正宗 生もと純米酒 1898 赤磐雄町」――お燗にして黒コショウ×メンマと合わせたい。
水戸部酒造があるのは、将棋の街として知られる山形県天童市。背後には山寺の名で親しまれる名刹・立石寺が佇む山がそびえ、そこを源とする伏流水で酒を醸す。水質はミネラルを多く含む硬水で、“銘刀の切れ味”と評されるキレのよいあと味になるのが特徴だ。千葉さんが選んだのは、蔵の創業年度を冠した一本。「山形正宗の持ち味である米の甘みと硬水のシャープさ、さらに生もと造りが織りなす複雑な味わいに魅了されました」
個性的なラベルも目を惹くこの酒は、「飲む人の手に渡ってから本領を発揮する」と千葉さん。それは、温度を変える楽しみ方。「燗酒にすると、隠れていた旨味がパカーンと開くんです」。合わせるおつまみは、なんとメンマ。「市販のメンマに粗挽き黒コショウをガリガリと強めに挽いてかけるだけ」。ぴりりとしたスパイスを、シャープな酒が心地よく洗い流してくれる。
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「満寿泉 オーク樽熟成貴譲酒」――蜜のような味わいと‟ごはんですよ!”との妙味。
まだ吟醸酒が一般には知られていない時代から、吟醸造りに力を注いできた桝田酒造店。近年もシャンパーニュのメゾン「アンリ・ジロー」の木樽で熟成させた日本酒を発売するなど、酒造りへの情熱と前向きな姿勢は変わらない。この商品は貴醸酒をオーク樽で熟成させたもの。貴醸酒とは、仕込みの最後の段階で、水の代わりに酒を使う贅沢な日本酒だ。
その味わいについて「バニラとカラメルを思わせる上品で甘く艶っぽい香り。そして蜜のような味わいは唯一無二」と絶賛する千葉さん。お薦めする理由も「日本酒の新しい可能性が凝縮した一本。とにかく試してほしい」と明快だ。合わせるおつまみには、桃屋の「ごはんですよ!」とトースト、という驚きのアイデアが登場。「この企画で思いついた組み合わせ。我ながら、思わず笑ってしまうペアリングでしたけれど」。意外性の先に、新たな世界が見えてくる。
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「陸奥八仙 Mixseed Series しゅわわっ-Tart Rosé-」――軽快な微発泡はプリングルズの定番の味と。
歴史をひも解けば、創業は江戸時代中期に遡る八戸酒造。青森県産の米と酵母にこだわり、職人の手でていねいにつくられる酒は数々のコンペティションで受賞歴を誇る。主要銘柄は陸奥八仙。その中の「Mixseed Series(ミクシードシリーズ)」は、まだ若い蔵人が自由な発想でプロデュースするシリーズだ。
2020年3月27日に新たに発売される「しゅわわっ-Tart Rosé-」のコンセプトは“日本酒の初心者向け”であるにもかかわらず、「個人的に今年の春酒はこれに決定!」と千葉さん。「口に含むとシュワッとちょっぴり刺激的で、キュートなガス感が。さくらんぼのようなジューシーかつ甘酸っぱい味もクセになります。飲み口はとても軽快。ピンク色なのもかわいらしく、お花見シーズンにぴったりです」。酒のお供には、「プリングルズ」のサワークリーム&オニオンを。「お酒に粉山椒をひとつまみ加えるのもお薦め。より爽やかな飲み口になり、山椒の香りがサワークリームとも握手します」
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※陸奥八仙 Mixseed Series しゅわわっ-Tart Rosé-は2020年3/27発売予定
「木戸泉 アフス オリジナルタンクいまでやPB」――濃厚な酸味とマッチするのはなんとピザポテト!
高温山廃酛による一段仕込み製法を独自に開発。原料米から醸造に至るまで添加物や農薬、化学肥料を一切使用しない酒造り……。50年以上前から、そんな独自の取り組みを進める木戸泉酒造は、業界内でも一目置かれる存在だ。目指す酒質は、酸がどっしりとした濃厚な味わい。
千葉さんのセレクトは蔵を代表する銘柄「アフス」で、酒販店「いまでや」専用のオリジナルタンクから瓶詰めしたもの。「麦チョコのような芳ばしい香りがするのだけれど、そこからは想像もつかないギュン!と口がすぼむような酸味もある。でも、これがあとを引くんです。飲みながらつまみがつい進んでしまう、ワクワクするお酒ですね」。いろいろなおつまみを試した結果、特に相性がよかったのがカルビーの「ピザポテト」、Q・B・Bの「ベビーチーズ」、そしてコンビニで買えるカップスイーツのティラミスだ。「なかでもティラミスとの組み合わせは、個人的にしばらくハマりそうな予感(笑)」
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