腕時計ブランド「TRUME」に各界の識者が迫る連載企画。第2回は、陶芸家、青木良太さんが自身の創作活動との共通性を語ります。

無数のスワロフスキーで埋め尽くされたカップ&ソーサー。日本の焼き物を支える街、美濃にアトリエを構える青木良太さんの作品は、伝統の手業に極めて斬新な技術が盛り込まれています。「これは、現代の技術でしか実現できません。陶芸の歴史は数千年ありますが、僕はいままでにないものをつくるために創作活動をしています」そう語る青木さんに、エプソンの新ブランドTRUMEとの共通性を語ってもらいました。
技術を磨き続けることで、 感性に響くものが完成する。

伝統と革新にあふれる青木さんの作品とともに撮影された腕時計はエプソンの新コンセプトウオッチ、TRUME(トゥルーム)。チタン合金とセラミック素材で構成された上質なケースは、クリスタルガラスの反射を受け、その質感を際立たせます。TRUMEの意匠を特徴づける12時・6時位置のアーマーオーナメントは、色と仕上げ分けを鮮明に示したいというデザイナーの発案を現実のものとすべく、ケースと同じチタン合金製の別部品になっています。チタンは金属としての特性に優れる一方で、加工に手間がかかります。そこで、熱間鍛造製法を導入し、この小さな外装部品を生み出しています。約800℃まで加熱したチタン合金を鍛造プレスにより形づくり、その後に複数の切削加工により表面を削り取りエッジを際立たせ、さらに研磨とプロテクトコーティングの工程を経て仕上げられているのです。

その製造プロセスは複雑な曲面で構成されたケースと全く同じです。これだけ贅沢に工数がかけられるのは、エプソンには精密な金属加工の工程も自社のリソースで完結できる体勢があるからです。こうして生み出されたアーマーオーナメントは極めて高い精度で嵌合し、つくり手のこだわりを具現化しています。
自分の進むべき道を、示してくれる腕時計。

いままでにないものを生み出すために、新しい技術や素材をアグレッシブに取り込み、自らの表現の礎とする。この姿勢は、青木さんの情熱と一脈通じるものがあります。TRUMEは、世界初のクォーツ式腕時計を開発・製造したことで知られるエプソンがもてる技術を余すことなく注ぎ込んだ腕時計。GPS受信によるタイムゾーンの識別と時刻の自動修正を実現し腕時計の本質性能を追求しつつ、半導体を活用したセンシング技術による多彩な機能も搭載。しかも、そのエネルギー源は電池交換不要の光充電システムです。
「こちらが特に何かしなくても、自立して動き続けるのが面白い。そして、とても軽いですね!」とTRUMEの第一印象を語る青木さん。チタン製のケースとブレスレットは強度が高いだけでなく、時計の質量は約135gと軽量で金属アレルギーも起こしません。
TRUMEは、各種の計測データを文字板に配したアナログ針で指し示します。青木氏が興味をもったのは、コンパスを起動した際に赤いセンター針が我々の記憶の中にある方位磁石のような揺らぎを再現しながら北を示す挙動でした。

「これは操作したくなりますね。生きている感があるというか、これは生き物だと思いました」。心が感じる喜びを、最新の技術を用いて提示する。TRUMEの志向するものづくりの方法論は、青木さんの信条と通じたようです。さらに便利な機能として、GPSセンサーと方位センサーを駆使し、出発時に登録した起点への方角と距離を示すウェイポイント機能にも興味津々。
「この界隈は、どこを掘っても粘土が出るんです。ごく最近、アトリエから歩いて出かけ、土を探していたら方向感覚に自信はあるのに迷ってしまい焦りました。これがあれば、また探索できますね(笑)」。自分の進むべき道を先端技術で示してくれる腕時計。それがTRUMEなのです。
問い合わせ先/エプソン販売株式会社 TEL:050-3155-8285
http://www.epson.jp/products/trume/
【TRUME、時を刻むアナログの鼓動】Vol.1はこちらから。