波の音と香り豊かな島のオリーブで、心安らぐ宿「海音真里」

写真:蛭子 真 文:高瀬由紀子

テラスの向こうに広がるのは、碧く澄んだ瀬戸内海。陽を浴びて煌めく水面を、船が滑るように進んでいく。穏やかな空気が流れる中、心地よく耳をくすぐるのは、鳥のさえずりや寄せては返す波の音。「海音真里」という宿の名が、すとんと胸に落ちる。 このままずっと、この景色に身をゆだねていたい──。自然の一部になったような感覚で寛いでいると、時間が経つのはあっという間だ。陽が落ちた後には、レストランでさらなる至福のひと時が待っている。 「小豆島ならではの魅力を、多くの方に体感してもらえたらうれしいです」 こう語るのは、オーナーの眞渡康之。20年にわたり愛されてきた古民家の宿「島宿真里」の主でもある...

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