2020年のベスト・トイレは、これだ。

写真:オリヴィエ・バルディナ 文:髙田昌枝(パリ支局長)

コロナウイルスの影響で生活様式がガラリと変わった2020年。時代が大きく変わっても、パリで悩みのタネとなり続けているのが、意外にも「立ちション」問題だ。68ユーロの罰金もあまり効き目がなく、人気デザイナーのパトリック・ジュアンがデザインした、市内に400以上ある公衆トイレ「サニゼット」を無料にしてもあまり効果がない。2年前には「ユニトロットワール」、今年2月には夜間だけ出現する「ユニリフト」と、新コンセプトのトイレが定期的に登場して話題になるが、なかなか大成功とはいかなかった。 そんななか、今年の夏に登場した「ナチュリノワール」は、エコロジーを前面に打ち出した“時代を象徴する”トイレ...

続きを読む