古民家を改装、写真家夫婦が手作りでもてなす「カーサ美山」

写真:蛭子 真 文:小長谷奈都子

京都府の中ほどに位置する南丹市美山町は、美しい自然と茅葺屋根で知られる静かな里。西の鯖街道の経由地として栄えた地でもある。ここに「カーサ美山」が誕生したのは2020年6月。オーナーはともに写真家として活動する夫婦、兵庫県出身の森本徹とバルセロナ出身のティナ・バゲだ。15年以上、一緒に暮らしたバルセロナから移住し、築110年という元茅葺屋根の古民家を一棟貸しの宿に蘇らせた。母屋は宿に、離れは自宅に、蔵はフォトスタジオに。建具や家具を磨いて塗り直したり、襖戸に好みの和紙を貼ったり、自ら積極的に改修に携わった。 「みんなでワイワイ料理したり、食事を楽しんでほしくて、床の高さを揃えてひと続き...

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