ブラジルが愛した女性建築家、リナ・ボ・バルディの足跡をたどる貴重な一冊が登場!

文:山田泰巨

リナ・ボ・バルディをご存じでしょうか。ブラジルで活躍したこの女性建築家の名は、2015年から16年にかけてワタリウム美術館で行われた展覧会をきっかけに、より多くの人の知るところになりました。これまであまり日本では知られていなかった彼女の足跡が、このたび作品集『リナ・ボ・バルディ - ブラジルにもっとも愛された建築家』としてついに1冊の本にまとめられました。 リナ・ボ・バルディは1914年、イタリア·ローマに生まれました。ローマ大学で建築を学び、ジオ・ポンティに師事したリナは、1946年に夫ともにブラジルに移住します。多民族で複雑な社会階層が混在するブラジルを舞台に、彼女は建築によって...

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