見返すいつかの未来に、写真は真価を発揮する。

文:馬庭あい

浅田政志 は、家族写真の概念をひっくり返した。戦隊ヒーロー、バンドマン、消防士。自身と両親、兄でさまざまな職業の人々になりきって撮影した作品を収めた写真集『浅田家』で、2009年に木村伊兵衛写真賞を受賞。その『浅田家』と『アルバムのチカラ』を原案に、浅田の半生を描いた映画 『浅田家!』 が、10月2日から全国公開される。主人公の浅田を演じるのは二宮和也。監督は中野量太だ。 写真界の大きな賞に輝き、40代初めで半生が映画化。点で見ればこの上ないキャリアだが、その間にはつまずきや葛藤があった。『浅田家』の刊行後、浅田は一般の家族を撮影する企画を始める。家族写真の魅力をより探求したかった...

続きを読む