「信じる」とはなにか。頑張る自分は信じていい。

文:久保玲子

3歳でデビューし、天才子役として人気を博した芦田愛菜。16歳を迎えた彼女の6年ぶりとなる主演映画は、大森立嗣監督作『星の子』。作家、今村夏子の同名小説の映画化だ。芦田は、撮影時の自身と同年齢である中学3年の林ちひろを演じる。両親は病気続きだった娘・ちひろを治したと信じる宗教に傾倒していく。 「ちひろ独りのシーンで私はどんな表現をしたらいいのかと考えて、すべてを伝えることだけが演技じゃないと気付いたんです。メリハリをつけるというか、足し算だけじゃなく、引き算することも大事なんだと。学校では友達や先生、家庭では両親の前で無理しているちひろがいて。でも独りでいる時は少しもの思いに耽って、自...

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