クラブ音楽とポップを、実験しながら横断する。

文:新谷洋子

自宅のコンピューターでクラブ・ミュージックをつくり始めたのは、中学2年生の時。27歳にして長いキャリアを誇るトーフビーツ(tofubeats)は、ネットに音源をアップして同志たちと交流し、ファンを集めてデビューを果たしたという、21世紀的ミュージシャンのプロトタイプと呼ぶべき存在だ。 メジャー・デビューしたいまでも、「なんでも自分でやるのが当たり前」という。現在、着々と表現の場を広げており、濱口竜介監督の話題作『寝ても覚めても』ではサントラ制作に挑戦。その主題歌『リバー(RIVER)』を収録した4枚目のアルバム『ラン(RUN)』がこの度発売される。 多数のゲストが参加した最初の2枚のア...

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