音と光の圧巻のドラムパフォーマンスで展開される、写真家・山谷佑介の新作個展『Doors』で‟知覚の扉”を開こう。

文:酒井瑛作

暗闇の中、雷鳴のように激しく「ドン」とドラムの音が鳴った。同時に閃光が放たれる……。カメラのフラッシュの光です。 天王洲アイル近くのユカ・ツルノ・ギャラリーにて2018年7月14日まで開催されている、写真家・山谷佑介の個展『Doors』は、自身初となるセルフ・ポートレート作品。しかも、ドラムを叩くライブパフォーマンスをしながら撮影を行うという、過去に類を見ない試みとなっています。振動センサーが取り付けられたドラムを叩くと、カメラのシャッターが切られ、さらにその先には接続された8台のプリンターからリアルタイムに写真が出力される……というなんとも複雑なシステムが組み上げられ、ドラムを叩き...

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