作家の故郷・徳之島の青い海に想いを馳せる、『宮本隆司 いまだ見えざるところ』。

文:はろるど

1980年代から、建築の解体過程を写した作品群で高く評価されてきた宮本隆司。2014年には奄美群島・徳之島のアートプロジェクトのディレクターに就任し、島の集落で暮らす人々のポートレートや祭りなどをカメラに収めました。 東京都写真美術館で開催中の『宮本隆司 いまだ見えざるところ』では、その徳之島を舞台にしたシリーズ「シマというところ」を40点以上展示。宮本のファインダーを通して、青い空や海などの自然や、先祖に収穫を感謝するために行われる「夏目踊り」、死者の骨を水で洗って埋葬する「洗骨」など、島に残る独自の風習が見られます。 実は宮本は、徳之島と古い所縁があります。この島は両親の出身地...

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