生命の可能性や危機を表現するバイオアートの魅力を、ITジャーナリスト林信行が語る。

談:林 信行 構成:高野智宏

2020年に世界を襲い我々の生活を一変させたCOVID-19のパンデミックは、われわれ人間も自然の脅威には抗えない、大自然の一部に過ぎないということを改めて実感させてくれた。そんな状況だからこそ観覧者に強く訴え、問いかけてくる展覧会がある。現在、表参道のGYRE GALLERYで開催されているバイオアート展『ヒストポリス:絶滅と再生』だ。 展覧会の内容を語る前に、バイオアートについて触れておきたい。そもそもバイオアートとはなにか。ここでいうバイオとは生命のことだ。展覧会のゲストキュレーター、高橋洋介氏はバイトアートを「『生きた素材』を使って芸術を表現したり、生命をテーマに芸術を表現す...

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