今年最注目の展覧会『ファッション イン ジャパン』が開幕!

写真・文:高橋一史

イギリスで1970年代に出現したファッションに、破いた服を安全ピンで留める「パンク」がある。いわゆるストリートスタイルの代表格だが、意外にもこれはデザイナーズウエアだった。ヴィヴィアン・ウエストウッドとマルコム・マクラーレンがデザインする服の店の常連客だった若者たちが、マクラーレンのプロデュースによりバンド『セックス・ピストルズ』を結成。彼らの衣裳がパンクスタイルの典型になり世界中に広まったのである。こうした直接的な例にせよ間接的にせよ、デザイナーのクリエイションと時代は深く結びついている。日本における “デザイナー(発信者)” と “服を着る人(消費者)”の両面にスポットを当て、半世...

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