人や動物と出会い、生じた摩擦がアートになる。

文:岩崎香央理

なめした牛の皮をはぎ合わせた巨大な垂れ幕を画布として描かれた、宇宙のモチーフや野生動物の勇姿。 鴻池朋子(こうのいけ・ともこ) の『皮トンビ』は、昨年の瀬戸内国際芸術祭で約8カ月間、大島の山あいの森につるされ、真夏の太陽や秋の台風に晒された作品だ。現在は アーティゾン美術館 で行われている『ジャム・セッション 鴻池朋子 ちゅうがえり』展で、その姿を再び見せている。国立新美術館で時を同じくして開催していたグループ展 『古典×現代2020』 (8月24日で終了)では、24mもの幅に縫い合わせた動物の皮に幻想的な風景を描いた大作『皮緞帳』を発表。自然を舞台に渦巻く生と死のエネルギーを美術館と...

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