クレーから鴻池朋子まで、アーティゾン美術館で堪能する充実の3展覧会。

文・写真:はろるど

ブリヂストン美術館より名前を変え、2020年1月に全面を建て替え、新しくオープンしたアーティゾン美術館。旧館の約2倍の展示面積を有するフロアには、日本の古美術や近代洋画、西洋の印象派から20世紀美術の優品までもが集っており、古今東西の美術を存分に堪能できる。 そのアーティゾン美術館で、3つの異なる展覧会が同時開催中だ。まず現代美術家の鴻池朋子は、『ジャム・セッション 鴻池朋子 ちゅうがえり』にて、美術館のコレクションを引用しながら、円形に配した襖絵とすべり台を設置した大規模なインスタレーションを展開。冥界を表したような影絵灯籠に見入りつつ、熊や狼の毛皮がぶら下がる小径を抜け、森羅万象...

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