早逝の画家ふたりが、ブローニュの森に。

文: 髙田昌枝

1910年代のウィーン。80年代のニューヨーク。時代や国が違いこそすれ、ともに28歳で世を去ったエゴン・シーレとジャン=ミシェル・バスキア。20世紀を代表するアーティストとして、わずか10年ほどの間に強烈な作品で歴史に名を残したこのふたりの展覧会が、10月3日よりフォンダシオンルイ・ヴィトンで開催される。 シーレの展示は地上階の4つの展示室で行い、120作品が並ぶ。この規模のシーレの展示はパリでは25年ぶりだ。バスキアの展示も、4フロア2500㎡にわたる大規模なもの。大作『ヘッド』で幕を開け、ジャズやアンディ・ウォーホルとのつながりなどテーマを交えながら時系列で展開する。この秋最大の話...

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