初公開を含む、ピカソ晩年の作品に感嘆する。

文:河内秀子

パブロ・ピカソ(1881-1973)。世界で最も多作な芸術家として知られ、91歳でフランスのムージャンで没するまで精力的に制作活動を続けてきた。この巨匠の晩年の作品を中心に、世界初公開の絵画やスケッチを含む130点以上を一堂に見せる展覧会が、ベルリン近郊ポツダムのバルベリーニ美術館で開催されている。 今回展示されているのは、ピカソ最後のミューズである彼の2番目の妻ジャクリーヌが所有していたコレクション。1950年代から亡くなる70年代初頭までの作品群からは、歳を経ても変化を恐れずに、抽象表現主義やポップアートなど新たなスタイルを積極的に取り入れ続けた、才気あふれる偉大な芸術家の姿が浮か...

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