美しく毒も含んだ問題提起を内包する、米谷健+ジュリアの意欲作。

文:川上典李子

【Penが選んだ、今月のアート】 原発保有国の名が付けられ妖しく光るウラン・ガラスのシャンデリアや、食の安全性への疑念が込められた晩餐風景のインスタレーションなど、社会に対する辛辣なメッセージが冴えわたる米谷健+ジュリア。その世界観を堪能できる日本初の大型個展だ。人と共生する社会の崩壊を表現した最新作もまた、さまざまな問いをもたらす。 サントリー美術館で開催中、国や時代を超えて開花した6つの美の物語。 ピカソやウォーホル、リヒターにベーコン。休館前の横浜美術館で20世紀の西洋美術をたどる。 未完の下絵でこそわかる、 河鍋暁斎の圧倒的筆力と反骨精神。

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