世界4カ国の「カフェ キツネ」を一気見せ! 移転オープンした新青山店も。

世界4カ国の「カフェ キツネ」を一気見せ! 移転オープンした新青山店も。

編集・文:高橋一史

移転オープンした「カフェ キツネ 青山店」のエントランス。

「カフェ キツネ」が2019年12月21日(土)、東京・青山内で移転してグランドオープン。フロアの大きさが格段に広がり、ドリンクもフードもパワーアップ。アルコールメニューも復活し、ゆっくりと時を過ごせる店に生まれ変わった。この記事では青山店を中心に、パリ、ニューヨークなど世界各国にあるカフェ キツネをすべてお見せしよう。

世界で初めてこのカフェが青山に誕生したのは約7年前。和のテイストに満ちた空間でコーヒーを味わう、時代に先駆けた店だった。さらにBGMはフランス仕込みのモダンミュージックで、その音楽CDも販売。店に並ぶお土産的なロゴ入りTシャツやトートも洗練されたデザインで、新しいカフェ文化を強く印象づけた。

キツネのルーツは、02年にパリで設立された音楽レーベル「キツネ ミュージック」だ。創業者は音楽畑のジルダ・エアロックと、建築を学んだ黒木理也。ポップでクリーンな音楽性で有名になった彼らが、次に展開したのがファッションブランド「メゾン キツネ」である。いわゆる “ミュージシャン系” でなく、誰もが親しめるトラッドな作風で多くのファンを獲得。のちにカフェも手がけるキツネとは、ライフスタイルを構成する、音楽・ファッション・食のトータルブランドなのである。


■日本/青山店

店内は1フロアで構成される。壁ごとにテクスチャが異なり、座る席によって違う景色を楽しめる。

オリジナル焙煎の豆で抽出したエスプレッソに、ミルクフォームを注いだマキアート。¥460(税込)

移転した青山店は市松模様の天井、畳の座席、すだれ飾りといった和のディテールと、1960〜70年代ヨーロッパのラウンジのようなレトロ感覚がミックスしたラグジュアリーな空間だ。木材を中心に、真鍮や大理石などのテクスチャを混在させており、不思議なバランスを生んでいる。

店の主要なドリンクはエスプレッソ。これを使ったカプチーノもイチ押しである。浅煎り豆のドリップコーヒーが流行する時代になっても、カフェ キツネのスタイルは変わらない。とはいえコーヒー豆は岡山にできた「カフェ キツネ オカヤマ ロースタリー」の焙煎機で煎ったオリジナルになり、こだわり具合はさらに増している。そのエスプレッソのベストな飲み方を、店に勤めるバリスタが教えてくれた。
「ストレートで飲むときもスプーンでかき混ぜ、泡状になった上部と下部をしっかり混ぜましょう。甘党の人でなくても、少し砂糖を入れるのもお薦めです。チョコレートのようなコクのある風味に変わり、違った味を楽しめますから」

新メニューで注目したいのは、軽食とアルコールだ。パリやニューヨークで提供しているクロックムッシュ、アボカドトースト、あずきトーストといった看板メニューを日本でも味わえるようになった。アルコールは厳選されたビール、日本酒、焼酎、ワイン、シャンパンが揃っている。ただし店の営業は夜8時までなので、たしなむ程度に留めよう。

気分転換にちょうどいいスイーツも見逃せない。人気のキツネ形サブレは、店の奥の厨房でつくる自家製になった。表面をバーナーでキャラメリゼして提供される日本限定プリンは、プリンが流行中のいまの気分にジャストフィット。ドリンク用オプションのアーモンドミルク、豊富なお茶メニューなどにも、カフェトレンドの潮流が感じられる。

「アボカド トースト」は、オリーブやトマト、ハーブをミックスしたオリジナルのピカントソースを使ったリッチな仕上がり。辛いハラペーニョとコリアンダーが香る。¥1,200(税込)。

「クロックムッシュ」は、葡萄酵母のライ麦パンに、グリエール&エメンタールのチーズ2種類、自家製マヨネーズのツナマヨ、ベシャメルソースを乗せた奥深い味。¥1,200(税込)

ワインは岡山産の「domaine tetta」。グラスワイン各 ¥1,500(税込)

「メゾン キツネ」の路面店裏手に相当する立地。

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