【デヴィッド・ボウイからケイト・モスまで】スターの素顔を捉えた約60点が銀座に集結|『アイコンとイメージメーカー ナショナル ポートレート ギャラリー展』

  • 文:久保寺潤子
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イギリスのカルチャーシーンを席巻したスターたちを鮮やかに切り取ったポートレート約60点を紹介する写真展が銀座のシャネル ネクサス ホールで11月29日(日)まで開催中だ。スター誕生の瞬間や、彼らの素顔を切り取った貴重なポートレートは、写真のもつ不思議な魅力を私たちに突きつける。

01 Charlotte Rampling by Lewis Morley.jpg
『愛の嵐』や『さざなみ』をはじめ、数々の映画で独特の存在感をスクリーンに醸し出す女優シャーロット・ランプリング(1946〜)。この写真は17歳のランプリングを捉えた一枚で、彼女のモデルとしての出発点となった。撮影:ルイス・モーリー cibachrome print, 1963 © Lewis Morley Archive / The Board of Trustees of the Science Museum, London / National Portrait Gallery, London

ロンドンのナショナル ギャラリーの別館で、肖像画専門の美術館として名高いナショナル ポートレート ギャラリー。1856年の創設以来、世界的なアイコンから知られざる英雄まで、数々の肖像画が収められている。なかでも25万点以上にもおよぶ写真コレクションは、その幅広さと独自の視点が世界的に高く評価されている。 

02 Jude Law by Paolo Roversi.jpg
『リプリー』のような心理劇から、『ファンタスティック ビースト』のようなファンタジー映画まで幅広い作品に出演するジュード・ロウ(1972〜)。イタリアのファッション写真家、パオロ・ロヴェルシによる幻想的な一枚。撮影:パオロ・ロヴェルシpigment print, 2006 © Paolo Roversi

シャネルは同館と長年にわたるパートナーシップを結んでおり、創造的・文化的思考のイノベーションを支援する新たなプログラムを展開している。本展では1950年代から現代までのイギリスの映画、音楽、ファッション界を象徴するアイコンたちのポートレートを厳選して紹介。国際的に高い評価を受ける写真家たちの作品を通して、英国カルチャーを彩った人物像と、時代を映し出すポートレート写真の魅力に迫る。

04 Jimi Hendrix by Gered Mankowitz.jpg
60年代を代表するギタリスト、ジミ・ヘンドリックス(1942〜1970)。ウエストエンドにあったゲレッド・マンコヴィッツのスタジオで撮影されたこの作品は、ロックの視覚表現を形づくる一助となった。撮影:ゲレッド・マンコヴィッツ gelatin silver print, 1967 Image courtesy of Gered Mankowitz / Iconic Images
写真家と被写体がカメラのレンズを通して行う対話からは、しばしばダイナミックな瞬間が生まれる。例えばセシル・ビートンとオードリー・ヘップバーンはハリウッドスターの鮮やかなイメージをつくりあげ、テリー・オニールとデヴィッド・ボウイはロックスターのサウンドを視覚化し、デビッド・ベイリーとジーン・シュリンプトンは「スウィンギング・シックスティズ」を象徴するスタイルを確立。伝説的なコラボレーションは一人の人物を時代のアイコンへと押し上げる役割を果たしてきたのだ。

 

06 リアム ギャラガー by ノーマン ワトソン.jpg
世界で7,000万枚以上のレコードを売り上げ、音楽的な成功だけでなくその言動でも常に注目を集めてきたオアシスのリードボーカル、リアム・ギャラガー(1972年〜)。本作はデビューアルバム『Definitely Maybe』で脚光を浴びる直前、『The Face』誌で撮影されたもの。撮影:ノーマン・ワトソン inkjet print, 1994 Photo by Norman Watson
 

カメラの前で演じることに慣れた俳優やミュージシャンたちの、飾らない一面を捉えたショットも興味深い。マーティン・パーが捉えた海辺でくつろぐハリー・スタイルズ、コリーヌ・デイとの会話に没頭するケイト・モスのモンタージュなど、会場では自然体で率直な素顔のポートレートも紹介されている。

これらのコレクションに通底しているのは「イメージとアイデンティティはどこで交差するのか?」という問いである。イギリス文化を牽引してきたアイコンたちと、そのイメージを形づくってきた写真家たちのクリエイティビティをこの機会に目撃したい。

『ナショナル ポートレート ギャラリー展 アイコンとイメージメーカー』

開催期間:2026年10月2日(金)〜11月29日(日)
開催場所:東京都中央区銀座3-5-3 シャネル銀座ビルディング4F
開催時間:11時〜19時 ※11/6〜8は10時〜19時
入場無料・予約不要
https://nexushall.chanel.com/program/2026/npg/