【KAPITALの世界を深掘り】なぜ世界中が熱狂するのか? キャピタルが生んだ“100年残るデニム”の哲学

  • 写真:Yuki Saito (W)、齋藤誠一 
  • 編集&文:栁澤 哲
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“ジャパニーズデニム”の先駆者であり、海外でも高い評価を得るキャピタル。そのフラッグシップ・プロダクトである「センチュリーデニム」と、恵比寿の拠点「レッグスクラフツマンストア」から、独自のデニム哲学を紐解く。

ファッションの楽しさは、最先端の美意識や価値観との出合いだけでは終わらない。むしろその後に続く長い時間にこそ、本当の醍醐味や価値があるはずだ。

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キャピタルで使用している柿渋は、誰でも簡単に購入できる市販品。基本的にはセンチュリーデニムを購入したユーザーが自ら柿渋を塗ることになるが、このショップでは定期的に柿渋コーティングのイベントも行っている。柿渋をハケで塗り広げ、天日で乾燥。それを何度か繰り返すことで生地の表面が強くなり、独特の色やムラが生まれる。

岡山県倉敷市児島で、デニムの製造、加工におけるパイオニアとして、シーンを牽引してきたのがキャピタルだ。労働着としてアメリカで生まれたジーンズ。その革新を目指した創業者である父の意志を継ぎながら、二代目の平田和宏がデザイナーとしてさらにデニムの可能性を押し広げ、いまや世界的な支持を集めている。

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日々、試行錯誤を重ねて、センチュリーデニムは進化する。今季の新色として生み出された、柿渋染めのデニム生地による「BIZEN」(中)と、ブラックデニムを用いた「KARASU」(左)。ともに黒糸で刺し子が施され、落ち着きのある印象。写真右にあるのは、「BIZEN」を経年変化させたもの。ロープ染色された刺し子糸とベースの柿渋デニムが洗うたびに色落ちし、風合いが増し、身体に馴染んでいく。中:¥39,380、左¥39,380/ともにキャピタル(レッグスクラフツマンストアTEL:03-5773-8305)
2 (2).jpg柿渋染めのデニムに黒い刺し子を施した、今季の新色「BIZEN」。
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「BIZEN」と、同じく新色の「KARASU」。フラッシャーにも個性が宿る。 

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センチュリーデニムを味わい、自分だけの一着に育てられる店

そんなキャピタルの顔とも言うべきプロダクトが「センチュリーデニム」である。これを端的に説明すると、柿渋または墨などで染めたデニムに、インディゴで染めた刺し子を施したもの。誕生のきっかけは、長年通う骨董市で平田が目にした、古い柿渋染めの酒袋(日本酒の製造過程でもろみを搾るのに用いた木綿の袋)。その袋には補強として藍染めの刺し子が施されており、その色がにじみ、柿渋の茶色と混ざり合い、これまで見たことのない魅力的な経年変化があった。

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縫製を担う自社工場は3カ所。ジーンズは岡山県の御津工場でつくられる。
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ヒップポケットにはネームタグが鎮座。
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繰り返し訪れる理由がある、デニムの聖地。リペアを得意とするスタッフが常駐する「レッグスクラフツマンストア」は、キャピタルのデニム修理の窓口としても機能。修理依頼にこたえるため、店内には作業スペースが。
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店内にはセンチュリーデニムの経年サンプルもディスプレイ。

これをデニムで表現したいと数年の試行錯誤を経て、2012年にリリース。洗うたびに柿渋や墨が色落ちするのと同時に刺し子の藍が周囲に溶け込む、豊かな経年変化を見せるデニムはいま、世界中を虜にしている。

アメリカ生まれのジーンズに敬意を払いながら、日本固有の技術と文化を織り込んだセンチュリーデニム。その名のように一世紀、百年後にも残る服を体現すべく、いまも進化を続ける。

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 店内に足を踏み入れると、まず目に飛び込んでくるのが広々とした座敷。呉服店が着物を広げるように、ジーンズも畳の上に広げて接客したいという考えに加え、靴を脱いでもらうことで五感を刺激したいという思いも込められている。センチュリーデニム同様、日本の伝統を意識した店内には、平田が収集した骨董品が随所にディスプレイされている。
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柿渋染めの古い酒袋を暖簾にしてディスプレイ。 
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ミルクキャップのようなつくりが愛らしい、各直営店のショップカード。15店舗すべてのカードを集めると非売品のクマのぬいぐるみがもらえることもあり、ファンの間ではお馴染みの存在になっている。
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 股部分が擦れることで空いてしまった穴を補修。
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顧客と向き合う姿勢を表した、
広々とした座敷が特徴。味のある入り口の扉には、デザイナーの平田が骨董市で見つけてきた古い時計修理店の看板に「ジーンズ修理」と加筆して掲示。

レッグスクラフツマンストア

東京都渋谷区恵比寿南2-23-12 エビスサニービル1F 
TEL:03-5773-8305 11時〜20時 
不定休
Instagram @kapitallegs

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