2026年春から初夏にかけて、全国4都市で魅力的な試乗体験イベントが開催された。そのホスト役は、イタリアを代表するラグジュアリー・スポーツカー・ブランドであるマセラティと、ブランドに精通したモータージャーナリスト。偶然の出会いが多くの人の知的好奇心を刺激する。ストーリーはいつも突然はじまるのだ。
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知っている、でも初めて見るマセラティ
“モノ”より“コト”が重要視されるといわれる時代。クルマというプロダクトを目の当たりにするだけでなく、実際に触れて、ドライビングをしてみるという体験が、新たな発見を生むのである。
今年、マセラティが、「Maserati Special Experience Japan Tour」と銘打った試乗体験イベントを高知、広島、名古屋、熊本の4都市で開催した。その会場としてコラボレーションしたのは、ブックストアとしての枠を越え、街に流行や文化をもたらす拠点、蔦屋書店だ。
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グレカーレが体現する、マセラティの到達点
このイベントで試乗された主なモデルは、現代のマセラティを代表するSUV「グレカーレ」。カテゴライズするならば、いま人気のミドルサイズSUVだ。だがそこはレーシングカー製作に端を発し、ロードモデルとしては豪奢でスポーティなグランドツアラーを得意としてきたマセラティである。鋭く精悍な表情をしたフロントマスクにはじまり、思いのほか低められた車高など、100年を優に越すブランドの歴史が、デザインに忠実に反映されている。
マセラティといえば上質なレザーをふんだんに使用し、熟練の職人によってトリムされたインテリアも有名だ。それは誂えられたクラシコイタリアのスーツや紳士靴のように繊細で質感が高く、現代車のインテリアデザインに影響を与えたものでもあるのだ。
一方、マセラティと言えば「モデナのエンジン屋」という呼び名があるほど、内燃機関に強いこだわりを持つことでも知られている。グレカーレにはガソリンの直列4気筒ターボ+マイルドハイブリッド、そしてネットゥーノと命名されたレーシングカー由来のV6ツインターボという2種類のエンジンを搭載したモデルが用意されており、その特徴的な排気音と力強いフィールがファンを虜にしている。
イベントのメインともいうべき試乗は、マセラティに精通したモータージャーナリストが同乗するスタイルで行われた。加速する、曲がる、止まるといったクルマとしての仕上がりは一線級。王侯貴族に愛され、旅=グランドツーリングをするためのクルマとして時間をかけて磨かれてきたマセラティ。見た目にも走りのあらゆる箇所に然るべき理由があり、モータージャーナリストがそれらをリアルタイムで説明をすることで、より深い試乗体験が完成するのである。
また試乗の前と後の時間を活かし、蔦屋書店に設けられたスペースでゆったりとマセラティの世界観に触れることができた点も、今回の試乗イベントを特別なものにしていたように感じられた。
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“トライデント”と邂逅し、出会いの余韻にひたる
各会場に設けられた屋内の展示スペースでは、試乗車とは別にトップグレードの「グレカーレ トロフェオ」が展示されていた。マセラティを目的にこのイベントに足を運んだクルマ好きだけでなく、週末に偶然会場を訪れ、その滑らかで力強いスタイリングに惹かれた人も多くいたようだ。
各展示会場では、マセラティオリジナルグッズのカプセルくじも用意されており、特に家族連れに人気を集めていた。マセラティを象徴する三叉槍、トライデント ロゴが入ったさまざまなオリジナルグッズがプレゼントされた。
かつては超が付くほどのレアなスポーツカーというイメージが強かったマセラティ。だが今日では、ラグジュアリーとスポーティが同居するブランドの歴史を踏まえつつ、普段使いの部分までしっかりとカバーされたモデルがリリースされている。そんな現代のマセラティの仕上がりの一端に触れることができるとあって、すべてのイベントは盛況のうちに幕を閉じたのだった。
オンラインで多くの情報が手に入るように思われている昨今だが、それらを実際に触れることで湧き上がる感情と比べることはできない。マセラティと蔦屋書店のコラボレーションは、訪れた人の人生を華やかなものにする、そんな“きっかけ”を振りまいてくれたのだった。
マセラティジャパン
www.maserati.com
