1.日本工芸の裾野を世界に、そして未来へと広げる
クリエイターがそれぞれの工房を訪ね、職人たちと話し合いながら、新しい工芸のあり方を模索した。
土地の風土や歴史によって伝統工芸のあり方が異なるのは当然のこと。しかし、世界の目には、日本の工芸のあり方は比較的特殊に映るようだ。海外から訪れるクリエイターは、日本の工芸は陶磁器、漆器、染織、金工、和紙とバリエーションが豊富で、さらに実用性や機能性にも長けた高品質なものばかりだと口を揃える。また、地域内で同業者が連携し、高度なものづくりを維持する点にも注目する。
こうした背景をもとに、東京とロンドンを拠点とするデザインスタジオ、タンジェントの代表であり、東京大学先端科学技術研究センターの特任准教授を務める吉本英樹が中心となって立ち上げたプロジェクトが「Craft×Tech(クラフトテック)」だ。
これまでにも多くの伝統工芸に関するデザインプロジェクトは数多く開催されてきたが、その多くはいかに伝統を守り、活用するかが中心であった。しかし、クラフトテックが軸に据えているのは、いかに現代のテクノロジーやデザイン思想を工芸と掛け合わせることができるかという点。長い歴史のなかで培われた職人技に異なる分野の技術や外部からの視点を合わせることで、これまでにない価値観を見出し、世界をさらに魅了する新たなものづくりのかたちが生まれると考えている。
2024年の初回プロジェクトでは、東北エリアの産地と協業し、第2弾となる今回は、東海地方の6産地が参加。美濃焼×デイヴィッド・ケオン、美濃和紙×ランザヴェッキア+ワイ、有松・鳴海絞×ベサン・ローラ・ウッド、尾張七宝×フィリップ・マルアン、瀬戸染付焼×寒川裕人(ユージン・スタジオ)、伊賀くみひも×アタン・ツィカレと、世界の舞台で活躍する豊かな顔ぶれ。照明や椅子、パーティションやボックスなど、実用性を兼ね備えた美しい作品が展示される予定だ。
「Craft × Tech Tokai Project 2026 Tokyo Exhibition」
開催期間:5/30〜6/2
開催場所:kudan house
開場時間:10時〜18時
無休
料金:当日券¥2,000
https://craft-x-tech.com

