【まるで宙に浮く美術館】LAに誕生した新生LACMAが圧巻だった

  • 文:稲石千奈美
Share:

WEST COAST 西海岸/アメリカ

デイビッド・ゲフィンギャラリー

 総工費7.24億ドルで完成した本館デイビッド・ゲフィンギャラリー。屋外の敷地内に設置されたアート作品群も、入館前からアート気分を高揚させる。

4月末にオープンしたロサンゼルスカウンティ美術館(LACMA)本館は、建築家ピーター・ズントーによる流線的なフォルム。コンクリートの巨大構造物が大通りを跨ぎ、まるで宙に浮かぶような軽やかさが印象的だ。360度ガラスに囲まれた館内には自然光があふれ、街の風景と緩やかに連続する。柱が少なく、展示デザインや来館者の動線の自由度が高いのも特徴。コンクリートの質感を残しながら、ときにアーシーなニュアンスのレッド、ブルー、ブラックなどの色彩が施された壁は、見慣れたアート作品の新しい印象を引き出す。建築そのものがアートと都市、来館者や居住者との関係性を探求する、大胆な試みがスタートした。

館内
須藤玲子デザインのカーテンが外光をやわらかく導く館内では、自然光で鑑賞できる作品も多い。