【『語るに足る、ささやかな人生』】アメリカの名もなき町を巡り、 住人の声を拾った美しき旅の記録

  • 文:辻山良雄(書店title店主)
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【Penが選んだ、今月の読むべき1冊】
『語るに足る、ささやかな人生』

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駒沢敏器 著  風鯨社 ¥2,640

広大なアメリカを、大都市は避けて星の数ほどある「スモールタウン」だけを巡って旅を続けた男がいた。どの町も、住人以外は誰もその名前を知らないような町であったが、そこには人生に対する信念と、自分の言葉を持ち合わせた人々がいた。本書は、エッセイストの駒沢敏器が彼らの声に耳を傾けながら、地を這うようにして全米を横断した旅の記録である。無駄のない簡潔な文章で書かれ、暗闇に瞬く短編映画のようであり、よい人間になりたいという祈りにも満ちている。多くの人に待たれた名著の復刊。