【『芥川也寸志 傑作集』】日本の名曲を20年以上にわたり、 実演してきたオケの最終自主企画

  • 文:小室敬幸(音楽ライター)
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【Penが選んだ、今月の音楽】

『芥川也寸志 傑作集』

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野平一郎、オーケストラ・ニッポニカ 妙音舎 MYCL00068 ¥3,410

取り上げられる機会の少ない、埋もれたままの日本の名曲を20年以上にわたって実演・録音してきた「芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカ」が活動を休止した。最後の自主企画に選ばれたのは団体名の冠にもなっている芥川也寸志(昨年が生誕100年!)。若手チェリスト筆頭格の佐藤晴真がソロを弾くコンチェルト・オスティナートが聴きもので、父・龍之介の「蜘蛛の糸」に基づくバレエ音楽の緊迫感、「証城寺の腹づつみ」のあふれるユーモアもいい。交響曲第1番はヒロイックさが抑えられ、むしろ新鮮に聴こえる。