【フレンチ仕込みの本格派ベイク】名カフェを魅了したパティシエのレシピを、 看板犬もいる下高井戸の「dirty spoon」で堪能

  • 写真:河内 彩
  • 文:Pen編集部
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ダーティー スプーン

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同世代の仲間とDIYで仕上げた店内では、プロダクトショップDill Pickle Clubからセレクトしたインテリアが個性を添える。

下高井戸の住宅街に誕生したベイクショップの「ダーティー スプーン」は、フリーランスのパティシエやフードスタイリストとして活動してきた越川萌音が手掛ける一軒だ。店名のキュートな響きとは裏腹に、その味わいには確かな技術と繊細な設計が息づいている。

ショーケースに並ぶのは、13種類でローテーションするクッキーや、クーベルチュールチョコレートを66%使用した濃厚なブラウニーなど。いずれもフレンチレストランで磨いた技術をベースに、素材や配合にこだわったオリジナルレシピで仕立てられている。たとえば米油を使ったキャロットケーキは、しっとりとした口当たりと軽やかな後味が印象的で、ついもう一口と手が伸びる。

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約13種のレシピをローテーションで展開する、大ぶりなクッキー。訪れるたびに異なる味わいに触れられる。3種のパウンドケーキにも、それぞれ異なる個性が宿るオリジナルレシピが息づいている。
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米油を使って軽やかに仕上げたキャロットケーキ(¥650)。しっとりとした口当たりとやさしい甘さで、店を訪れたら外せない一品。

コーヒーは「patch coffee works」が担当。グアテマラやコロンビアを中心にブレンドされた一杯は、焼き菓子の甘さと寄り添うように設計されており、互いの輪郭をやさしく引き立てる。甘味と苦味、そのバランスの心地よさもまた、この店の魅力のひとつだ。

店内は、同世代の仲間とともにDIYで仕上げたという空間。「Dill Pickle Club」からセレクトされたインテリアや、オリジナルのアパレル、さらには越川の姉が制作した陶芸作品など、店主の身近なクリエイションが自然に溶け込んでいる。どこかアトリエのような空気が漂い、焼き菓子を選ぶ時間そのものが心地よい。

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トレーナーやキャップなどのオリジナルアパレルも展開。イラストはアーティスト・CONVENIENCEYOUNGによるもの。

運がよければ、看板犬のノワが静かに顔をのぞかせることもある。そんな何気ないひとときも、この店の魅力の一部だろう。日常の延長にありながら、ふと気分をほどいてくれる場所。焼き菓子とともに、ゆるやかな時間を持ち帰りたい。 

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カトラリーはオランダの「soos atelier」、ドリンクには越川の姉が手掛けた陶器が使われることも。身近なクリエイションが、空間にやわらかな統一感をもたらしている。

dirty spoon

住所:東京都杉並区下高井戸2丁目2-2 ルークA
営業時間:10時~16時
定休日:不定休
Instagram@dirtyyyspooon