【『ふつうの人が小説家として生活していくには』】地元の友だちのような小説家に、 無理せず生きる方法を聞く

  • 文:辻山良雄(書店title店主)
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【Penが選んだ、今月の読むべき1冊】
『ふつうの人が小説家として生活していくには』

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津村記久子 著 島田潤一郎  聞き手 夏葉社 ¥1,760

大方の人にとって「小説家」とは、常人とはかけ離れた、異能の持ち主というイメージだと思う。しかし本書に登場する津村記久子は、肩の力が抜けており、いたって自然体。無理して自分を繕わなくても許してくれる、地元の友だちのような気安さがある。そんな彼女はどのように日々を過ごし、小説を書いて暮らしているのだろう─。そこには生まれつきの才能や性質ではなく、技術や行動で、この複雑な世界を生きていくことへのやわらかな意志があるのだ。自分らしくいることへの勇気をもらえる、ロングインタビュー。