新年度。何か新しい趣味を始めたいと思っているなら、アート巡りという選択肢がある。難しそうに見えて、実は一歩踏み出すだけで世界が広がるのが、美術館という場所だ。王道の名作から、幻想的な絵画、そしてポップカルチャーの最前線まで、東京ではこの春から、驚くほど振り幅の大きい展覧会がそろっている。まずはこの3展から、新しい趣味を始めてみたい。
①『北斎 冨嶽三十六景 井内コレクションより』
開催日時:2026年3月28日(土)~6月14日(日)
開催場所:国立西洋美術館(上野)
江戸時代の浮世絵の巨匠、葛飾北斎の代表作『冨嶽三十六景』全46図を一堂に見るまたとない機会。2024年に井内コレクションとして寄託された作品群が東京で初公開される本展では、高い人気を誇る「神奈川沖浪裏」の保存状態が優れた摺りや、“赤富士”として知られる「凱風快晴」の希少な藍摺版通称“青富士”など、通常では出会えない異なるバージョンの作品も併せて展示される。『冨嶽三十六景』は、富士山を背景に日常の風景を描き分けたシリーズで、色彩や構図の変化は見ているだけで世界観が広がる。初心者にお薦めしたいのは、名作を“まとめて一気に体感できる”点だ。個々の作品が持つ大胆な構図や動きの美しさを通じて、日本美術の豊かな表現に触れてみてほしい。
『北斎 冨嶽三十六景 井内コレクションより』
開催日時:2026年3月28日(土)~6月14日(日)開催場所:国立西洋美術館(上野)
www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/2026hokusai.html
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② 『チュルリョーニス展 内なる星図』
開催日時:2026年3月28日(土)〜2026年6月14日(日)
開催場所:国立西洋美術館(上野)
リトアニアを代表する芸術家、ミカロユス・コンスタンティナス・チュルリョーニスの回顧展が日本で34年ぶりに開催される。絵画だけでなく、作曲家としての側面も持つ彼の作品は、静謐で幻想的な世界観が特徴的で、宇宙や精神世界をイメージした象徴的な作品群が並ぶ。本展では、主要な絵画やグラフィック作品約80点が紹介され、謎めいた代表作『レックス(王)』など、画面の奥行きや感覚を刺激する作品を通じて、視覚と心の交差点を体験できる。“直感で気軽に楽しめる”ことから、初心者にこそ訪れてほしい。抽象的なテーマや難しい理論抜きに、色彩や形の不思議さ、流れる旋律を感じるように作品を味わえる。北斎展と同時期に開催されるので、古典と詩的な視覚表現の両方を比較しながら鑑賞することで、アートの“多様な面白さ”に触れる良い機会になるだろう。
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③『サンリオ展 FINAL ver. ニッポンのカワイイ文化60年史』
開催日時:2026年4月9(木)~6月21日(日)
開催場所:森アーツセンターギャラリー(六本木)
サンリオ創業60周年を記念し、長年にわたって人々の生活に寄り添ってきた“カワイイ文化”を振り返る大規模展。人気キャラクター・ハローキティをはじめ、ポムポムプリンやクロミなど史上最大規模となる約200キャラクターが勢ぞろいし、貴重なグッズや原画、創作の背景を紹介する。展覧会は時代を追うように構成され、「カワイイのはじまり」「キャラクター誕生のヒミツ」「ファンと一緒に育てる文化」など多彩なチャプターを体験できるのが特徴だ。美術館展示というと堅苦しく感じるでアート初心者も、幼少期の思い出やポップカルチャーへの親しみを通して気軽に楽しめる。歴史や背景を知ることで、「カワイイ」という文化がどのように成熟してきたかを発見できる、心躍る展示となっている。
『サンリオ展 FINAL ver. ニッポンのカワイイ文化60年史』
開催日時:2026年4月9(木)~6月21日(日)開催場所:森アーツセンターギャラリー(六本木)
https://sanriocharactermuseum.com/