今年1月、強烈な寒気の影響で記録的な低気温に見舞われた米国各地で、まるで銃声のような不気味な爆発音が報告され、話題になっている。その正体は、寒さで凍りついた樹木が内側から弾け飛ぶ「爆発する木(エクスプローディング・ツリー)」だという。記録的な大寒波のさなかで起こった不思議な現象のメカニズムとは?
木が爆発する驚きの瞬間
今年1月末、SNSで一本の動画が話題になった。米中西部に位置するウィスコンシン州の雪が積もる林の中で、薪割りを撮影中に撮影されたものだが、静かな林の中に突如として銃声のような大きな爆発音が響き渡り、画面奥には白い煙が立ち上る。驚いた男性たちが現場に向かうと、そこには爆発したような木の残骸が散乱していた。
寒さで木が爆発した瞬間を捉えたというこの動画は、英デイリーメールなど多くのメディアでも取り上げられた。動画には、「信じられない」「フェイクでしょ」「もっと寒い地域に住んでるけどこんな現象は見たことがない」などのコメントがつけられた。
爆発のメカニズム
動画に収められた不思議な現象は、科学的には「霜割れ」と呼ばれている。アラスカなど様々な場所で、数多くの観測例がある自然現象だ。気温が急激に低下した際に発生し、その原因は樹木が蓄えている受益などの水分の凍結である。
通常、水は凍って氷になると、その体積が約9%膨張する。急激な寒波によって木の内側にある水分が一瞬にして凍りつくと、逃げ場を失った膨張圧力が樹皮や幹の繊維を内側から破壊する。この時、蓄積されたエネルギーが一気に解放され、銃声のような爆発音とともに、幹に深い亀裂が入ったり、鋭い破片が飛び散ったりするのだ。
報道によると、モンタナ州やノースダコタ州などの地域でもこの現象が起きているようだ。「最初は近所で銃撃戦が始まったのかと思った」「家のすぐ外で何かが爆発したような衝撃があった」といった証言がSNS上に投稿されている。
爆発した木は構造的な強度を失い、突然倒壊する危険性があるほか、飛び散った樹皮の破片が付近の建物や車両を傷つける二次被害も懸念されている。今回の寒波では、樹木だけでなく、水道管の破裂やインフラの停止も相次いでおり、米国全土で大寒波対策が急務となっている。当局は、極寒の中での外出を控えるとともに、庭や道路脇の樹木に近づかないよう呼びかけている。
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【動画】大きな音を立てて爆発する木
@dailymail I didn't know trees could explode 😳 #viral #cold #usa 📽️ Buckaroost via ViralHog
♬ original sound - Daily Mail
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