【『生活史の方法 人生を聞いて書く』】心をゆり動かす語りとは? 人生を聞く技法を学ぶ

  • 文:辻山良雄(書店「Title」店主)
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【Penが選んだ、今月の読むべき1冊】
『生活史の方法 人生を聞いて書く』

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岸 政彦 著 ちくま新書 ¥1,155

もともと生活史とは、人の生い立ちやいまの暮らしをじっくりと聞く、社会学の質的調査方法のひとつ。著者は生活史調査の第一人者だが、「ひとりの人間の、人生の語り」に魅せられ、その面白さから暴力性までをまとめたものが本書である。まったく誰かの人生に触れることほど、面白くて人の心をゆり動かすものはない。だがどうすれば、自分の人生を語ってくれる人と出会い、豊かな「語り」を引き出すことができるのか。アポ取りから手土産、文字起こしに至るまで、懇切ていねいに書いた、広く手に取ってほしい一冊。