【Penが選んだ、今月の読むべき1冊】
『うちゅうじんになるみ』
星野智幸 著 nakaban 絵 岩崎書店 ¥1,870
時は22世紀。人類は宇宙に住んでいて、さまざまな宇宙食も開発されていた。主人公のスズメちゃんは、宇宙人になる実を食べたのだが、ちっとも宇宙人らしい姿にはならず、そのうち身体がムズムズし始めて……。三島賞、谷崎賞受賞作家の星野智幸と、日本絵本賞を受賞したnakabanが描く未来の姿。それは人と生き物との区別がない、自他の輪郭が溶け合う世界だった。長年、他者との「共生」をテーマに小説を書いてきた星野らしい題材に、nakabanが明るい混沌とも言える絵で見事に応えた、すさまじい絵本だ。