クリスマスツリーで「間違い探し」が楽しめる——。そんなユニークな仕掛けのツリーが、東京エディション虎ノ門と銀座のロビーに登場している。手掛けたのは、CDジャケットや装丁で知られるアートディレクター・吉田ユニと、循環型デザインを追求するブランド130(OneThirty)だ。
「ドリームライト ホテル」と名付けられたこのフェスティブツリーは、銀座では12月25日まで、虎ノ門では2026年1月4日まで展示される。一見すると同じデザインに見えるが、よく目を凝らすと小さな違いが隠されており、両方のホテルを訪れてその違いを探す楽しみが待っている。
「ホテルの中にある、もうひとつのホテル」をテーマに制作されたこのツリーは、家々を積み重ねた構造によって形づくられている。一つひとつの窓から光が漏れ、高台から小さな街を見下ろしているかのような、静かな温もりを湛えた佇まいだ。窓の位置をライン状に揃えることで、灯りの連なりがクリスマスのイルミネーションのように浮かび上がり、ここから先に広がる体験への期待を、そっと高めていく。
ドールハウスのようなアフタヌーンティー
東京エディション虎ノ門では、その世界観を味覚へと広げる特別なアフタヌーンティーが用意されている。吉田ユニが監修したこのメニューは、まるでドールハウスに入り込んだかのような遊び心にあふれている。マシュマロのソファ、バニラムースのベッド、苺のランプ、クッキーの窓——。愛らしいモチーフのスイーツが並び、セイボリーのプレートには、バジルムースのフェスティブツリーを囲むように、サンドイッチのギフトボックスやトルティーヤのキャンドルが添えられる。
特典として付いてくる限定ホリデーカードも魅力的だ。ホテルの鍵がいくつもリングにぶら下がったデザインで、ツリーのコンセプトを小さな形で持ち帰れる。アフタヌーンティーのメニューには鍵穴が型抜きされており、ホテル(ツリー)、部屋(アフタヌーンティー)、鍵(カード)、鍵穴(メニュー)が緩やかにつながり、「ドリームライト ホテル」というひとつの物語を、視覚と味覚の両面から多層的に味わえる構成となっている。
実はこのツリー、サステナビリティにも配慮している。使用している素材の約20%は再生素材で、残りも撤去後にリサイクルされる。「捨てる」ことを前提にしない設計は、ホテルが掲げる理念そのものだ。吉田は「訪れた時間そのものが心に残るようなツリーをデザインしたかった。エディションホテルが持つ洗練と温もりの世界観を、訪れる人の感性に響く形で表現できれば」とコメントしている。
130(OneThirty)は、100%再生可能な樹脂を“連続格子”として立体化する独自技術〈Continuous Frame Construction〉を核に、軽量・高強度・循環型の家具/照明/インテリアを生み出すデザインブランド。日本の「間」や金継ぎの精神を物理的に実現し“価値をつなぐ”思想を、産業精度と手仕事を融合し提案している。デザイナーは加藤大直(共同創業者/CTO)。パーソンズ卒。 A-POC ABLE ISSEY MIYAKE 等とR&Dを行い、2024年に130をローンチ。
アフタヌーンティーは虎ノ門にて2026年1月20日まで提供。価格は平日9,000円、土日・祝日9,500円(税サ込)となる。年末年始、2つのホテルを巡って「間違い探し」に挑戦してみてはいかがだろうか。
DREAMLIGHT HOTEL FESTIVE TREE BY YUNI YOSHIDA & 130 ONE THIRTY
【東京エディション銀座】
展示期間:~2025年12月25日(木)
場所:東京エディション銀座 ロビー
住所:東京都中央区銀座2-8-13 1階
【東京エディション虎ノ門】
展示期間:~2026年1月4日(日)
場所:東京エディション虎ノ門 ロビー
住所:東京都港区虎ノ門4-1-1 31階