【職人による限定生産アイウエア】ジャック マリー マージュの日本初旗艦店が美しすぎる。緒方慎一郎が手掛けた“和の聖域”

  • 写真:河内 彩
  • 文:Pen編集部
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JMM 東京 表参道ギャラリー

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檜で贅沢に包まれた“マザーシップ”。奥に見えるのは、沖縄にルーツを持つ書家・新城大地郎による大作。

ロサンゼルス発のラグジュアリーアイウエアブランド、ジャック・マリー・マージュ(JMM)の日本初フラッグシップギャラリーが表参道にオープンした。ブランド創業者でクリエイティブ・ディレクターのジェローム・マージュは、日本の伝統文化への深い敬意を空間に託したいと語る。

設計を担ったのは、建築、インテリア、和食・茶道・和菓子まで多領域を横断するSIMPLICITY主宰の緒方慎一郎。入り口の“マザーシップ”と呼ばれる檜に包まれたエントランスは、神聖な素材の温もりと禅的な静けさを醸し出し、書家・新城大地郎による大作が生命や愛の象徴として迎える。

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限定生産のアイウエアには一つずつシリアルナンバーが刻まれ、購入時にはその番号を特製の紙に記載してもらえる。

奥へと進むと、ヴィンテージ家具や希少な木材を使ったプレジデンシャルデスクが配されたコンサルテーションルーム、能面や江戸後期の六曲屏風が設えられたカスタムスペース、テラスを挟んだバーでウイスキーを傾けながら静かな時間を過ごすこともできる2階スペースなど、フロアごとに異なる趣がある。

地下には、もみじの木と枯山水の庭を望む静謐な空間が広がり、SIMPLICITY監修による和菓子と茶でもてなされる。ここではブランドのものづくりの精神である“Kaizen(改善)”と“Takumi(匠)”が、単なる商品の鑑賞を超えた体験として立ち現れる。

限定生産のアイウエアやレザーグッズ、ジュエリーは、展示される調度品やアートオブジェとともに、職人文化と現代性が静かに共鳴する空間に置かれ、訪れる人に新たな審美眼を呼び起こす。歴史と革新が折衷したこのギャラリーは、ただの店舗を超えた“美の聖域”として、東京の表参道にひときわ異彩を放っている。

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ヴィンテージ家具や希少な木材を使ったプレジデンシャルデスクが配されたコンサルテーションルーム。
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2Fではジュエリーカスタムの相談を、ウイスキーを片手に楽しめる。

JMM Omotesando Tokyo Gallery

住所:東京都渋谷区神宮前5-9-7
営業時間:11時~20時 ※完全予約制
不定休
https://calendly.com/tokyo-jacquesmariemage