【Penが選んだ、今月の読むべき1冊】
『旅の建築フィールドノート術 五感で感じたすべてを描く』
渡邉義孝 著 学芸出版社 ¥2,640
「建築家になりたければ、旅に出よ」。著者の恩師である建築家の鈴木喜一は言った。「観光地だけでなく、人びとの生活を見よ。そこに建築の本質がある。だからノートをつけなさい」。その言葉を胸に旅する建築家となった著者は、31年間で54の国と地域を訪れ、旅の記憶を描き留めた。ノートに取るために観察し、自分だけの体験を記録する。写真ではなく、描くからこそ記憶になる。基本的な道具の選び方からレイアウトのコツまで記録術の極意を明かしたこの本を読めば、ノートを片手に、旅に出たくなること間違いなし。