昨年わずか2カ月間で8万5000人を動員し大好評を得た、京都の夜を彩るアートイベント「ライトサイクル京都」が、今年も京都府立植物園を舞台に開催中だ。さらに今秋は12月7日までの期間限定で、園内の紅葉ライトアップやインスタレーションも行われパワーアップ。世界最高峰のマルチメディア・スタジオ「モーメント・ファクトリー」が手掛ける幻想的な光と音のアートと、色づきはじめた紅葉が織り成す、いまだけの美しい秋景を見逃せない。
ライトサイクル京都の舞台は、2024年に開園100周年を迎えた日本最古の公立植物園・京都府立植物園だ。昨年のイベントが話題を呼び、今年は5月24日から来年3月末まで約1年にわたるロングランを続けている。
イベントを手掛けたのは、カナダを拠点に活動するマルチメディア・スタジオのモーメント・ファクトリー。マドンナなどの人気アーティストのライブ演出や、サグラダ・ファミリアのプロジェクションマッピングなど数多くのイベントに携わり、映像や音響など時代の最先端を行くテクノロジーを駆使した彼らのプロジェクトは、世界的にも評価が高い。
「MEMORY OF WATER」エリアは、水が持つ生命力を五感で感じるインスタレーション。まるで水に包まれるような浮遊感に浸ることができる。
今回は生物多様性をテーマに、多種多様な植物の生き生きとした姿や芳しい香りなど、自然との深い繋がりを体感できるインスタレーションが揃う。日本最大級の規模を誇る観覧温室を会場に4つの体験ゾーンを設け、木々の隙間から差し込む“こもれび”からインスピレーションを得た空間や、雨音や雷鳴の轟に耳を傾けながら暗闇を歩くインスタレーションなど、非日常の世界で五感が研ぎ澄まされていく感覚を味わえるだろう。
樹齢100年を超えるけやき並木もライトアップ
さらに秋の期間限定ライトアップでは、250mにわたりつづく、樹齢100年を超えるけやき並木や、園内の中央に位置する「なからぎの森」の池も光に照らされる。赤、オレンジ、黄色など美しい紅葉が幾重にも連なり、まるで光のトンネルをくぐり抜けるような並木道や、色鮮やかな200本ものイロハモミジが水面に映し出される逆さ紅葉など、絶景を堪能できる。
このほかにも園内のパワースポットとして知られる半木神社の、光ファイバーを駆使したインスタレーションも見所。無数の光の糸が境内や参道に降り注ぎ、歩みを進めるたびにまるで星の川を渡るかのような、神秘的な煌めきに満ちている。静謐な古社と現代アートが融合した唯一無二の荘厳さは必見だ。
またイベント限定ストア「京都ボタニカルガーデンズストア」では、京都を代表する老舗コーヒーロースター・小川珈琲とコラボレーションしたオリジナルドリンクを提供。日ごとに寒さが増すなかで、ほっと一息つける場所があるのは嬉しい。ほかにも京都発のカカオブランド・dari Kのスペシャルアイテムや、12月上旬からは世界的に著名な英国王立植物園キューガーデンとのコラボレーショングッズが発売になるなど、豊富なラインアップを揃えイベントに華を添えている。
広大な植物園でのインスタレーションは、秋の夜長のそぞろ歩きにうってつけ。いままでの京都とはひと味ちがう、紅葉狩りを楽しんでみてはいかがだろうか。
LIGHT CYCLES KYOTO
開催場所:京都府立植物園 京都市左京区下鴨半木町
開催日時:開催中~2026年3月31日(火)
※秋期の特別プログラムは2025年10月31日(金)~12月7日(日)
開催時間:18時~21時30分(3月以降は18時30分開園予定)
料金:一般平日¥2,300~、休日¥2,700~ 変動価格制
https://lightcycles-experience.com/kyoto/