三郎丸蒸留所/スモーキーハイボール
1952年からウイスキーの製造を開始した北陸最古の三郎丸蒸留所がつくる、日本初のスモーキーハイボール缶。地元・富山の高岡銅器メーカー、老子製作所と共同で手掛けた国産蒸留器で蒸留する。多層的で芳しいピート香が特徴で、繊細なウイスキーの原酒を活かしたクリアな味わいも魅力的。肉料理やチーズと好相性。ほどよく冷やして飲みたい。350mL ¥361(実勢価格)/三郎丸蒸留所
www.wakatsuru.co.jp/saburomaru. ※実勢価格は編集部調べ
国税局を退官後も日本酒に広く携わる、いくひ合同会社の代表社員CEOで日本酒活動家の石渡英和さん。昨今増えている、異業種が参入する酒蔵の再生事業のアドバイザーや、日本酒に関する仕事で起業したいという人のスタートアップのサポートをするなど、国税庁で培った手腕をもとに日本酒業界で活躍している。
そんな日本酒のプロである石渡さんが、自信を持ってお薦めする自腹酒は意外な酒。ジャパニーズウイスキーとして知られる三郎丸蒸留所のスモーキーハイボール缶だ。
「三郎丸は富山の清酒をつくる若鶴酒造のウイスキーなのですが、これをつくる5代目の稲垣貴彦さんのものづくりへのこだわりがいい。たとえば蒸留器。通常は海外製のものを使うのですが、彼は地元の伝統工芸店にその製作を依頼。世界初の鋳物製銅錫合金式の蒸留器を開発するなど、こちらがワクワクするような日本のものづくりにかける思いが半端なく強いんです」
もちろん味わいも折り紙付きだ。
「上品なピートの香りや雑味のないスムースさ、重すぎない余韻の複雑味も素晴らしい」
ベストなおともは「宇宙関係の本」というこれまた意外な回答だが、このふたつは石渡さんのオフ時間にとっては欠かせない組み合わせ。普段は考えないような酒の本質や神秘など、日本酒にとらわれない酒そのものについての考えを自由に巡らせるには最適なのだという。
「日本酒を飲むのも好きなのですが、どうしてもつい真剣に唎き酒してしまうので、完全オフの時はごめんなさい(笑)。でも三郎丸のような別の酒を飲み、日本酒とは関係ないことを考えるリラックスした状態のほうが、日本酒についての新たなアイデアが生まれやすいんです」
日本酒をこよなく愛し、いつも日本酒と真剣に向き合う石渡さんならではの組み合わせだ。
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酒の酔いを心地よくし、自由な思考を引き出す
リラックスできるスモーキーハイボール缶には『なぜ宇宙は存在するのか』(野村泰紀著)などの宇宙関連本を。自由な思考を引き出し、「最後は必ず眠たくなるのがいい」という。

