【メキシコ民芸の祭典】世界のバイヤーが集う『Original』 先住民の手仕事が未来をつなぐ舞台へ

  • 文:長屋美保
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MEXICO CITY メキシコシティ/メキシコ

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ロス・ピノスでの2024年の開幕式では、先住民コミュニティの伝統テキスタイルによるファッション・ショーが開催された。伝統ダンスやコンサート、食などの関連イベントも人気だ。

国内から1000人近くの職人が集う、メキシコ文化省主催の民芸博、『Original(オリヒナル)』が4年目を迎えた。公募で選ばれた職人の多くが先住民コミュニティ出身。出店は無料で、職人たちへのデジタル・マーケティングの支援や販売研修も行う。

今年は5月よりメキシコシティ、メリダ、ティファナの3都市をメインに、年間を通してインテリア、工芸などさまざまな催しを開催。その最後を飾るのが、11月27日〜30日にメキシコシティの文化施設ロス・ピノスで開催されるテキスタイル部門の催しだ。優れた民芸が集まるので内外からバイヤーも訪れるが、フェアトレードと伝統を守るために、“値切り”をしないように呼びかけられている。

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館内にはいくつもの階段が縦横無尽に走り、複雑な構造になっている。中央の吹き抜けからネオンの光が広がっている。