【ナショナル・ギャラリーが大改革】3億7500万ポンドを投じ、収集方針を一新

  • 文:宮田華子
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LONDON ロンドン/イギリス

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現在のナショナル・ギャラリー。2000年のテート・モダン開館以来となる最大規模プロジェクトだ。

ナショナル・ギャラリーが、3億7500万ポンドの巨額を投じたリニューアル計画「プロジェクト・ドマーニ」を発表。館の拡張や新棟の建設に加え、長年守られてきた収集方針の変更を発表し、多くのアートファンを驚かせた。

これまで英国では、テートが20世紀以降の近現代作品を展示し、ナショナル・ギャラリーが、欧州を中心とした中世から19世紀末までの作品を多く所蔵するという棲み分けがあったが、今回のリニューアルを機にその縛りをなくし、国や性別にも偏りのないコレクションを目指すという。完成は2030年代前半。時代の垣根を越えた名画が集結する日が待ち遠しい。

 

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セインズベリー ウィングの再開を記念して公開されたリチャード・ロングの作品「Mud Sun」(2025年)。