【京都・嵐山】茅葺き屋根の下で抹茶ティラミスを注文した「パンとエスプレッソと嵐山庭園」

  • 写真・文:一史
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茅葺き屋根の民家っていいですよね〜。
自然の材料をそのまま家にした、人工的でない素材の味わい。
定期的に屋根をふき直さないと維持できない儚さもあり。
ふき直しには大勢の人員が導入され、その手仕事の温もりも奥に秘めた家です。

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京都・嵐山にあるこの古民家「旧小林家住宅」は、江戸時代後期に建てられたたもの。
京都の別の場所から1980年前後にこの地に移転されました。
現在カフェ運営されています。
カフェの名は「パンとエスプレッソと嵐山庭園」。
東京・表参道がルーツのベーカリーカフェ「パンとエスプレッソと」が2019年にオープンさせた店です。

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ずっと気になってたこの店に行ってきましたよ。
気になってた理由は、昔よく仕事で表参道に行くたびに(職業がファッション周辺)「パンとエスプレッソと」の看板メニューである小型キューブの食パン「ムー」を買ってたから。
系列店にも興味があったのです。

バター風味が強く甘いムーが大好きでした。
当時は高品位なパンはデパ地下で買うのが主流で、独立系の路面店は限られていた時代です。
ここはカフェをメインにしたお洒落ベーカリーの先駆けだったように思います。
パン、エスプレッソの一般名称を組み合わせて店のスタイルを明確に表したネーミングセンスも卓越していました。
ただその後に渋谷の商業施設「ミヤシタパーク」にポップかわいい内装の「パンとエスプレッソとまちあわせ」がオープンすると、「若い女子路線で行くのかな」と距離を感じ遠のいてしまいました。
パンを買う目的だけなら、いまや東京においしい店が山ほどありますしね。

とはいえ、
「パンとエスプレッソと」は自分の心に残り続けてました。
古民家好きでもあり嵐山の店を体感したくて、25年10月に仕事絡みで関西に出向いたタイミングで立ち寄りました。
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嵐山周辺の駅や観光スポットはすさまじい混雑ぶりですが(同エリアに行かれる方は覚悟を決めたほうがよろしいかと)、平日の日中に10分ほど待つだけで入店できました。
店内にいるのは、趣味人な海外組、若いカップル、写真映え狙いの女子組です。
男ひとりはわたしだけ。
予想通りな客構成。

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オーダーしたのは抹茶ティラミスとカプチーノ。
ティラミスは通常がスポンジケーキな箇所がパンになっていて店のアイデンティティを感じました。
カプチーノ美味しかったなぁ。
15分経ってもスチーム泡の形状が保たれ、最後はスプーンですくって口に運んだほど。
カプチーノの泡はこうでなくては。

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この店はいわゆる高級店とは別方向のカフェと考えていいと思います。
古き良き日本の建築物に包まれたカジュアルな店。
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大衆的で気取りがありません。
なんとなく「食堂っぽい」と感じました。
客が自分のスマホでオーダーするシステムは「東京のファミレスに来たみたいだ」とちょい残念感ありましたが。
っても人が押し寄せるカフェで、大勢いるスタッフさんたちめちゃめちゃ忙しそうでしたから。
効率よくオーダーをこなすシステムを導入したのでしょう。
接客は皆さんとても印象よかったですね。
希望の席を聞いてくれたり、予約システムも詳しく教えてくれたり。
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価格は、ちょっと高めですね。
いや……かなり高い、かな w
テーマパークのレストランです。
ドリンクは別注文。

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お馴染みの看板を発見、と思ったら、広い庭を挟んだ横にベーカリーがありました。
ここでパンを買えるんですね。
嵐山の住人はおいしいパンを日常の食卓に並べられます。
観光客はホテルに持ち帰って朝食にするのもよさそう。
わたしのような「ホテルの朝食なくていい派」がチェックアウト前の小腹を満たすのにぴったりです。

高橋一史

ファッションレポーター/フォトグラファー

明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
ご相談はkazushi.kazushi.info@gmail.comへ。

高橋一史

ファッションレポーター/フォトグラファー

明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
ご相談はkazushi.kazushi.info@gmail.comへ。