まだまだ日中は暑さが残るものの、そろそろ秋冬のコートに目を向けたい。ここに掲載しているのは、最高峰の素材を用いた、極上クオリティの服づくりに情熱を燃やす4つのラグジュアリーブランド。佇まいと肌触りに圧倒される、一生もののコートを紹介。
やわらぐ日差しと澄んだ空気を感じたら、本格的な秋冬シーズンの到来だ。今特集では、着こなしの主役となるコートに光を当てたい。今季の新作の中から、いま選ぶべき“名品”コートを見つけよう。
2025秋冬ファッション特集『名品コートの選び方』
Pen 2025年11月号
Amazonでの購入はこちら
楽天での購入はこちら
心地よさに身を委ね、価値の本質を知る(The Row)


エアリーな肌触りが心地いいシルクウールのコートは、日常のなにげない仕草に合わせて表情を変える、ドレープの美しさが魅力。縦方向に走るヘアラインのようなテクスチャーも、ミニマルなデザインにラグジュアリーなニュアンスを添える。極限まで要素を削ぎ落とした末に残された素材の上質さが、価値の本質を静かに物語る。
---fadeinPager---
着るたびに感じる、触れる喜び(Loro Piana)


とろけるような手触りで保温性も高い、ベビーカシミア・ダブル素材を贅沢に使用したコートは、ラグランスリーブのゆったりとしたシルエットで、重ね着のゴワつきとは無縁の着心地。共布の大判スカーフと合わせれば、心地よさに全身を包まれるような感覚を味わえる。
---fadeinPager---
見た目の質感から違う、世界最高峰のウール(ZEGNA)


純血種メリノ羊から採取された、世界の年間生産量の0.05%にも満たない希少かつ最上質の羊毛を使用した、「ヴェリュス・オウレウム」ラインのコート。この羊毛の繊維の細さは、14〜17ミクロンのカシミアを超える平均12~13ミクロン。やわらかい超極細の繊維を使いながら、構築的なシルエットを実現した技術力も特筆すべきポイントだ。
経年変化も楽しみな、シアリングコート(Brunello Cucinelli)


表側にベルベットのようなスエードエフェクトを施した、上質なシアリング素材のショート丈コート。内側は高密度で均一なボアが全面を覆い、肌触りのよさと保温性の高さを実現。ビジネススーツにも、カジュアルなデニムスタイルにも合わせやすい、汎用性の高さも魅力。