初対面で印象に残る人、会話が始まる前から好感を持たれる人。そんな人たちが密かに使いこなしているのが、言葉を超えたコミュニケーション術——「香りという第二言語」だ。9月24日に発売されるドットール・ヴラニエス フィレンツェの新作オードパルファムコレクション「FIRENZE IN TRANSLATION」は、まさにそのスキルを身につけるための7つのレッスンといえる。
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なぜ香りがコミュニケーションツールとして優れているのか。それは記憶と感情を直接結びつける力を持っているからだ。「私たちが目指したのは、言葉を感情に、そして感情を香りに変えることでした」と語るのは、同ブランドの調香師エレオノーレ・ブルニエ。フィレンツェという芸術の都で培われた感性が、7つの異なる「印象」を香りという形で表現している。
たとえば、活力的な印象を与えたいなら「Mattutino(マットゥティーノ)」が効果的だ。フィレンツェの早朝のエネルギーを鮮やかなスパイスとジンジャー、サンダルウッドで表現したこの香りは、朝の会議でも頼りになる相棒といえる。対照的に、落ち着いた大人の魅力を演出したいときは「Meriggiare(メリッジャーレ)」が最適。リンデンフラワーと蜜蝋が醸し出す木陰の涼やかさは、相手に深い安らぎを与えてくれる。
さらに印象的な出会いを演出したいなら「Capogiro(カポジーロ)」が力を発揮する。ベルガモットとイタリアン・サイプレス、ハイチ産ベチバーが、思わず振り返ってしまうような存在感を纏わせてくれるのだ。このコレクションで特に注目すべきは「Petaloso(ペタローゾ)」だろう。「花びらにあふれた」という意味のイタリア語の造語から生まれたこの香りは、親しみやすくも上品なフローラル&フルーティなブーケにより、自然体でありながら洗練された印象を与える。
一方で、ミステリアスな魅力を求める場面では「Intrigo(イントリーゴ)」を。トスカーナレザーとウード、パチョリが織りなす複雑な香りは、「この人、何か違う」と思わせる大人の余裕を漂わせるからだ。また、社交的な場面では「Tintinnio(ティンティンニーオ)」の出番となる。グラスが触れ合う音をイメージしたスパークリングなシトラス×ウッディノートが、会話を自然と弾ませてくれる軽やかさを持つ。そして光と影のコントラストを表現した「Chiaroscuro(キアロスクーロ)」は、ナツメグとトンカビーン、ラベンダーで知的な印象を与え、深みのある人物像を演出してくれる。
どの香りも男女問わず使えるユニセックス設計で、100mlから15mlのミニサイズまで豊富なラインナップが用意されている。1983年の創業以来、フィレンツェの文化を香りで伝え続けてきた同ブランドの新たな挑戦。それは、香りで人の心を動かす技術を、すべての人に届けることなのだ。



