
普段持ち歩くカメラは、サイズが小さければ小さいほどいい。バッグからサッと取り出すことができれば、不意に訪れるシャッターチャンスを逃さない。レストランで料理を撮影する際もスマートに見えるし、街角でスナップする場合も目立ちにくい。周囲の人のなにげない姿を撮影する際は自然な表情を捉えやすいだろう。そして、旅先でも軽快に持ち歩くことができる。

いわゆるコンデジの場合、かつてはレンズ交換ができないことがデメリットだったかもしれないが、センサーの画素数が格段に向上したことで、複数の画角で撮影ができるクロップ撮影機能がついた機種も増えている。
一眼カメラには味わいの違うレンズを使い分ける楽しみはあるが、そこにこだわらなければ、一眼カメラと数本の単焦点レンズを持ち歩く代わりにコンデジ一台で事足りる時代が到来している。

レンズはツァイス ゾナーT* 35mm F2。
そんな高性能カメラの小型化の流れを象徴するかのように、2025年8月8日(金)、新たなモデルがソニーから登場する。それがフルサイズセンサーを搭載したレンズ一体型コンパクトカメラ「RX1R Ⅲ」だ。
モデル名にⅢがついていることからもおわかりの通り、RX1シリーズの3代目となるモデルで、先代の「RX1R Ⅱ」の発売が2016年なので、実に9年ぶりのモデルチェンジとなった。

まずはサイズだが、約113.3x67.9×87.5 mmで、ファインダーのアイカップ部分を除いたレンズ先端から背面モニターまでは、約113.3x67.9x74.5 mmとなっている。重さはバッテリーとメモリーカードを含めても498gだ。サイズも重さも先代の「RX1R Ⅱ」とさほど変わらず、まさに小型軽量で気軽に持ち運ぶことができる、真のコンデジとなっている。
レンズはツァイス ゾナーT* 35mm F2の大口径レンズ。センサーは、有効約6100万画素のフルサイズ裏面照射型Exmor R CMOSイメージセンサー、画像処理エンジンは、最新のBIONZ XRを搭載する。

この高い画素数を活かした機能が、ステップクロップ撮影機能で、通常の35mmのほか、50mm(約2900万画素)、70mm(約1500万画素)相当の画角での撮影も可能だ。
また、レンズにはマクロリングが搭載され、リングを回すだけでマクロモードに切り換えられる。これによって被写体に20cmの距離まで近づけるため、料理や花などを撮影する際は細部までより鮮明に写し出すことができる。

気軽にパシャパシャ撮りたい人にとっては、AF(オートフォーカス)の性能は気になるところだが、この「RX1R Ⅲ」に搭載されているのは、高速かつ高精度なAF性能を実現したAIプロセッシングユニット。瞳だけでなく人間の胴体や頭部の位置を認識する姿勢推定技術を使って被写体を捉えてくれるので、撮影者はピント合わせに気を取られることなく、構図に集中することができる。

「RX1R Ⅲ」¥660,000
ほかにもソニーが誇るさまざまな最新技術が盛り込まれた「RX1R Ⅲ」。
手にしたその日からバッグに忍ばせ、日常的に撮影を行っていくと……。5年後、10年後、20年後、時が経つほど、あの時「RX1R Ⅲ」で撮っておいてよかったと、しみじみ感じるに違いない。美しい写真とともに、二度と戻らない時間の価値を高めてくれる至極の一台が、ソニー「RX1R Ⅲ」なのだ。