1950〜60年代に誕生した名作の意匠を現代に継承する、ダイバーズウォッチの新作が今年も豊作だ。ドーム型風防やドットないしトライアングルのアワーマーカーなど、ディテールは受け継ぎながら、防水性能やパワーリザーブ、耐磁性などは飛躍的に向上。ヴィンテージの雰囲気を楽しみながら日常にフィットする腕時計を求めているなら、間違いない選択だ。
9の視点で紐解く、2025年の新作腕時計
今年も個性豊かな新作腕時計が、華々しく登場した。世界最大の時計見本市「ウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ 2025」は、過去最大の約55000人を動員するなど、いまなお腕時計の人気を実感させるイベントだ。今回は2025年の新作時計の中から、9つの視点から整理して紹介していこう。ダイヤルやムーブメント、カラー、素材、手仕事にテクノロジー、そして歴史。腕時計を構成する要素は果てしなく多い。だからこそ、視点の違いで解像度は大きく変わる。大量の新作を前に、あなたが悔いのない選択をするためにも、そのヒントをお教えしよう。
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1. ロンジン「ロンジン レジェンドダイバー」
2. ブランパン「フィフティ ファゾムス オートマティック 42mm」

右:フィフティ ファゾムス オートマティック 42mm/自動巻き、SSケース&ブレスレット、ケース径42.3㎜、パワーリザーブ約120時間、シースルーバック、30気圧防水。¥2,684,000/ブランパン ブティック 銀座 TEL:03-6254-7233
1959年に誕生したロンジンの名作「レジェンドダイバー」は、半世紀以上を経ても色褪せぬ人気を誇るダイバーズウォッチだ。そんなブランドを代表するロングセラーに、タウンユースにも映えるマットなホワイト文字盤の新作が登場した。インナー回転式ベゼルとふたつのねじ込み式リューズを備えるヴィンテージルックに、新鮮な魅力を添える。39㎜のジャストサイズ感に、パワーリザーブ3日間という性能も好印象だ。
また、1953年に誕生し、現代のダイバーズウォッチの原型を築いたと言われる歴史的名作「フィフティ ファゾムス」に、華やかなポリッシュ仕上げのステンレス・スチールモデルが加わった。新作の「フィフティ ファゾムス オートマティック 42mm」には、サンバースト仕上げのブラック文字盤、ドーム型サファイアインサートを備えた逆回転防止ベゼルなど、美しさと機能性を両立したディテールが満載。直列トリプルバレルが生み出す、5日間パワーリザーブも魅力だ。
3. オメガ「シーマスター ダイバー 300M ブロンズゴールド&バーガンディ」

「シーマスター」は1949年に誕生し、57年に潜水性能に特化したダイバーズとして進化。今作は独自のブロンズゴールドにメッシュブレスレットを合わせたハイエンドモデル。サンドブラスト加工のブラックアルミニウム文字盤に、アルマイト処理を施したバーガンディのベゼルリングが映える。
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4. ジラール・ペルゴ「ディープ ダイバー」

豊かなアーカイブを甦らせる「レガシー エディション」の最新作。1969年に発表した「ディープ ダイバー」が、著名なウォッチカスタムメーカー「バンフォード」とのコラボレーションで復活を果たした。
5. オリス「ダイバーズ 60周年アニバーサリー エディション」

1965年に発表された、オリス最初のダイバーズウォッチの誕生60周年を記念するモデル。ひと目で読み取れる大胆なデザインとサイズが特徴的なインデックスのタイポグラフィ、ドーム型サファイアクリスタル、当時と同じデザインのブランドロゴなど、興味深いディテールにあふれている。
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5. チューダー「ブラックベイ 58」

チューダー初の200m防水のダイバーズウォッチが発表された年にちなんで命名された「ブラックベイ 58」の新作。目を惹く鮮やかなバーガンディのダイヤルとベゼルは、90年代にプロトタイプとして開発されたものの製品化されなかった「チューダー サブマリーナー Ref. 79190」の意匠を取り入れたもの。

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