LONDON ロンドン/イギリス

ヴィクトリア&アルバート博物館で「デザインと障がい」展が開催中。障がい者やニューロダイバージェントに焦点を当てた同館初の大規模展は、彼らの経験や知識が現代デザインへどのように貢献してきたかを探る。展示は、可視性・ツール・生活の3つのテーマで構成。場内には約170点以上の作品やツールが並ぶ。なかでも注目すべきは、当事者であるデザイナーたちが自らの手でつくってきたツール類の展示だ。障がい者をデザインの受動的なユーザーと見なす考えに疑問を投げかけ続けた、彼らの挑戦と改善の歴史を深く理解できる。そのほか、彼らが感じた偏見をアートとして表現した作品も興味深い。作品としてはもちろん、教養としても必見だ。
www.vam.ac.uk/exhibitions/design-and-disability

※この記事はPen 2025年8月号より再編集した記事です。