『エンジェル・インタビュー』

2021年に韓国大衆音楽賞の新人賞に輝いたシンガー・ソングライターの進化が止まらない。初期からのドリーミーなフォークやドリーム・ポップに加え、オルタナティヴ・ロック、シューゲイザーまでも網羅した集大成のようなセカンドが本邦初登場。メタルやラップに挑戦し、ハードなテクノで幕を閉じる終盤の構成も痛快だ。意外なほど硬派なサウンドと淡く浮遊感漂う韓国語の歌声のミスマッチ感覚も不思議と癖になる没入感を生み出す。多ジャンルに挑みつつも幻夢的なムードは終始一貫、なんとも愛すべき作品だ。
※この記事はPen 2025年7月号より再編集した記事です。