「荷物が重くて辛い」を素早く解決、バッグ利用法の新ライフハック4選

  • 写真・文・編集:一史
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いつものバッグを持ちやすくするグッズがある。ショルダーバッグでもリュック並みに快適な使い方がある。そんなバッグ使いのヒントをちりばめた、荷物を楽に持ち運べる4つのライフハック。

1. ハンドルカバーを使う

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大手ECサイトで販売されているハンドルカバー。ショルダーストラップの肩当てにも役立つ。
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スポーティなメッシュのカバーはハンドルの片方にタブ留めでき、外してもなくさない工夫がある。

ハンドルやショルダーストラップの持ちにくさに困っている人の助けになるのがハンドルカバーだ。近頃はECモールでも種類が増え、バッグに合うカバーを探しやすくなった。スーパーのレジ袋の取っ手にもつけられるから、近所の買い物でも役立つだろう。
クッション力が弱そうなレザー製品でも十分に機能する。さらにレザー(本革)は汗を吸うので手持ちハンドルの安定感も増し、バッグの皮脂汚れも防げる。
レザーならなるべく固い製品を選ぼう。ソフトなラム(羊革)よりハードな牛革がいい。かなりの力が掛かるため柔らかな製品はぐしゃっと変形して持ちにくいことがある。使えばわかる選び方のコツだ。

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2. 斜めがけと肩がけとのダブルホールド

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リュックの発想でショルダーストラップとハンドルを両肩に掛けて重さを分散。

ある種の緊急避難的な2WAYバッグの使い方をご紹介しよう。荷物が重すぎるときに役に立つ。ショルダーストラップを斜めがけして、バッグのハンドルをまっすぐ肩に掛ければOK。擬似的なリュックサックとして、両肩で重さを分散させる持ち運び方だ。

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バッグの底面を手で持ち上げればより軽く感じる。

両肩に乗せたあとにバッグ底面を手で持ち上げると、さらに肩の負荷が少なくなる。両肩、身体の側面、手の4点に重さが分散され効果的だ。
ただし裏技的なこのバッグの使い方には、クリアすべき前提条件が2つある。まずひとつは、斜めがけと肩がけの両方が可能なバッグを用意すること。もうひとつは、両肩に重さが均等に掛かるようにショルダーストラップの長さを細かく調整できるバッグが必要なことだ。
上記の条件を満たせれば、いざというときに身体を楽にできる。このまま長時間歩き続けるのはたいへんでも、辛いときに試してみよう。

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3. サイドハンドルつきバッグを使う 

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アウトドアでの運搬で使うザ・ノース・フェイスのトート(アーカイブ)。サイドハンドルを握って持ち上げると肩の負担が大幅に減る。

サイドにハンドルがついたバッグも重い荷物運びにとても役立つ。あまり見かけないディテールだが、バッグ選びのとき見逃せないチェックポイントになる。
肩ハンドルを肩に掛け、サイドのハンドルを持ち上げるだけで劇的に身体が軽くなる。店でこのディテールを持つバッグを見かけたらトライしてみよう。きっと楽な使い心地に驚くはずだ。

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サイドハンドルつきバッグの一例。上はスタンダードサプライ、下はモノクル別注のポーター。

ただ問題もあり、サイドハンドルを持ち上げ続けると腕が疲れてしまう。肘を曲げて握るから握力周りの負荷はかなりのものだ。腕をまっすぐ伸ばしてサイドハンドルを握れたら快適なのだが、そこまで肩ハンドルが長いバッグは世に存在しないだろう。肩ハンドルを極端に長く伸ばせる機構がついた、サイドハンドルつきバッグの出現に期待したいものだ。

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4. “無重量バックパック”「ABLE CARRY」を使う

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2025年7月2日(水)まで「MoMA Design Store」3店舗(東京、京都、大阪)で開催中のABLE CARRYのポップアップショップ。上写真は東京・表参道「GYRE」の店頭ウィンドウ。同ショップのオンラインストアでも販売中だ。

ECサイトを主軸に販売してきたバッグブランド、ABLE CARRY(エイブルキャリー)の注目度が高まっている。収納力、整理力に加え、荷物を軽くする構造を追求したバッグ。香港でスタートして口コミで人気が広がっていった。

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ABLE CARRYの21L「Daily Pluss」をデイリーに愛用する、ファッションPRオフィス勤務の畑中美彦さん。帽子をカラビナで取り付けて自己流にカスタマイズ。
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底面に荷物軽減の工夫があるリュック。背中の高い位置で身体に密着させるのが基本的な使い方。

ここに登場する人物は、ABLE CARRYのPRも担当するAVALON.INC.の畑中美彦さん。購入して使っている実感を次のように語った。
「荷物が重ければ重いほど軽く感じる、その不思議さが楽しいバッグです。手に持って重くても、背負うと『あれ?軽い』と驚ける。背負い方のコツは、背中に密着させて高い位置で固定させること。肩、背中、腰で分散させて重さを軽減させます。ストラップと背中のパッドがクッションになり快適です。あと僕の場合は、背中の汗蒸れも少ない印象です。立体的なパッドと通気性に配慮されたメッシュ素材の効果だと思いますが」

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リュック左より、デイリー仕様の21L「Daily Plus」¥38,500、中央が新作の26L「Max EDC」¥47,300、右が大容量30~32Lの「Max Backpack」¥47,300。素材はすべてX-Pac。

世界中から厳選したデザイン商品を置くMoMA Design Storeで取り扱われるほど、機能を含むデザイン力が認められたバッグだ。見た目の主張を抑えたクセのないこのスポーツバッグが、使えばわかる底力を秘めている。
「ブランドの個性のひとつがロゴマークを目立たせないこと。ビジネスパーソンに好まれやすい理由のひとつでしょう。荷物を詰め込んでも変形しにくく形を保つのもいいところ。収納力が高いポケットの多さも特筆すべき点かもしれません」

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底面を支える「Aフレーム」構造で荷重分散させる。

ポケットなどのパーツが多いとバッグ本体の重量が重くなりやすいものだ。しかしABLE CARRYは薄いストレッチ生地などを採用して軽量に仕上げている。
さらにカラビナなどを引っ掛けるベルトも至るところにあり、ユーザーが自分好みにカスタマイズできる。自由なマインドを刺激することが、デザイン関係者らのクリエイティブパーソンにも支持される大きな要因かもしれない。

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立体的な背面パッドと分厚いストラップがクッションをサポート。キャリーケース取り付けハンドルも装備。
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シューズも収まる外ポケットがついた新作のMax EDC。明るく視認性のいい裏地はストレッチ素材やメッシュを多用。荷物の安定性と軽量化を実現させている。

このライフハック記事の制作者もつい最近同ブランドのリュックをひとつ入手して、重い撮影機材を入れ使い始めている。実感するのは手に持った重さと背負った軽さとのギャップだ。分厚いショルダーストラップを片方の肩に引っ掛けるラフな持ち方でも、一般のショルダーバッグより身体の負担が少ないのもいい。汗をかく夏は背中に密着させたくないから、ゆるい使い方でも他バッグより楽に荷物運びできるのがありがたい。
皆さんも近くのMoMA Design Storeで背負い心地を試してはいかがだろうか。洒落た店内で現物を自分の目で確かめられる絶好の機会である。

ABLE CARRY

https://ablecarry .jp

MoMA Design Store

www.momastore.jp

 

 

高橋一史

ファッションレポーター/フォトグラファー

明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
ご相談はkazushi.kazushi.info@gmail.comへ。

高橋一史

ファッションレポーター/フォトグラファー

明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
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